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酒の泥沼にはまって:からくも脱出、生還したWelshの話! (BBC-News, Sep 30, 2021)

A hand holding a glass of alcohol

 その昔、天照大御神 (あまてらすおおみか)が天の磐戸に姿を隠すと、国中が暗闇に閉ざされた。そこで諸々の神々は磐戸の前に集まって、酒を飲み交わし、歌と踊りで騒ぎまくっては、天照大御神の注意を引き付けようとした。古事記に記された有名な話だ。それ以来、神事や祝い事の度に人々はお酒を飲んだとされる。

 お酒は「緊張をほぐし、ストレスや憂いを振り払ってくれる不思議な液体」と、もてはやされもした。

 

 しかし、アルコール (alcohol)は、麻薬 (drugs)と同じく、依存性のある薬物だ。気の向くままにビール、ワイン、日本酒などを飲んでいると、知らずしらずのうちに依存症の泥沼に はまり込んでしまう。Kathleen Edge

 Wales南部「Newport」に住む Ms Kathleen Edgeも、あやうく一命を失いかねた 1人だ。

 きっかけはロックダウンだった。自宅に閉じ込めらられてストレス、緊張、退屈がこうじ、気を紛らわすためにアルコールに手を出した。その後、飲酒量が徐々に増して、やがて、ウォッカ (1L) 1瓶、ワイン (750mL) 4 本を、2日でなんなく空けるほどの大酒飲みになってしまった。

 

「これではよくない、飲みすぎだ」と自分では分かっていても、やめられず、とうとう、1人で立って歩けないほどの「alcoholic (アルコール依存症)」になった。

 

 かろうじて、救急車で運ばれ、Grange大学病院で治療を受ける。Ms Edgeはアルコール性肝疾患を起こし、脚は極端にむくんで歩行が困難な状態だった。Ambulances at the Grange University Hospital

 Ms Edgeに限らず、一般に、お酒に はまり込んでいる人は、本人がアルコール依存症に陥っていることに気づかず、A&E (救急外来)に担ぎ込まれて、ようやく、事の重大さに驚くという。

 

 なお、Wales政府は、「薬物乱用 (substance misuse)」対策費として、年間 £55m (約86億円)を支出しているが、今年度はコロナ危機を乗り切るために、さらに £4.8 (7.5億円)を追加予算に組み込んだという。

 

おわりに:Ms Edgeが学んだことは、『酒は大いに人を惑わすもの (Alcoholic is a great deceiver)』だった。あえて付け加えるなら、「酒は魔物」。

            (写真は添付のBBC Newsから引用)

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