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熱中症、日射病:今どきのペットだって、そのリスクが高い! (RTE-News, July 13, 2021)

How to Care for Pets in Warm Weather

 時折、クルマで通る住宅街の道路脇に、南向きに面し、玄関フードを備えた家があった。なぜか、その家の玄関前の犬が気になった。茶色の雑種犬は、ガラス戸と玄関ドアの間の狭い空間の床の上に腹ばいになり、物憂いように、道路を行き交うクルマを眺めているのが常だった。

 外はカンカン照りで暑い。ガラス戸に 3方を囲まれた玄関フードの中は、さぞかし温度が上がって、息苦しいだろうにと案じられた。 

 

 ある日、久々にその道を通りがかり、なにげなしに、あの家の玄関フードに目をやると、そこに寝そべっているはずの犬は、もういなかった。暑くて狭い空間に閉じ込められては、犬とは言え、ずいぶんと苦痛だったに違いない。

 先進国の Irelandなどでは、動物虐待の罪に問われかねないところだ。

 

 暑い夏は、ペットだって、熱中症 (heat stroke)、日射病 (overheating)に罹り、命を落とすことだってある。

 以下は、「The Dublin Society of Pevention of Cruelty to Animals (ダブリン動物虐待防止協会DSPCA)」の Ms Gillian Birdのアドバイス

 

1.Don't leave your furry freind in the car:ペットをクルマに置き去りにしない

 パチンコ店の駐車場に留めたクルマの中に子どもを置き去りにし、死なせた若い女性のニュースを何度か耳にしたことがある。

 ところで、近頃は、ペットをクルマに載せてスーパーに買い物に出かける人が多くなった。たいていのスーパーではペットを伴った入店は禁止。そこで、ペットを車内に置き去りにすることになる。しかし、これは、ペットにとって極めて危険。

 もちろん、ペットをクルマのトランクに入れてドライブするなどもってのほか。Be aware of the signs of heat stroke

2.Don't walk your dog in the middle of the day:暑い最中の散歩は禁物

 ただでさえ暑いのに、素足のペットにとって、アスファルトの歩道は耐え難いはずだ。ペットを散歩に連れ出すのは、早朝か夕方が望ましい。

 

3.Ensure there's plenty of fresh, clean water:たっぷりの水分補給を忘れずに

 人間が暑いと感じるときは、ペットのイヌ・ネコだって脱水症、日射病のリスクが高いのだ。人間が水分補給するついでに、ペットにも十分な水補給を摂らせること。

 

4.Be extra careful at the poolside:プールサイドに気をつけて

 イヌは、どんなイヌでも泳ぎが得意とはいかない。ペットを散歩に連れ出すときは、プールサイドや池に気をつけること。

 

5.Keep toxic chemicals away:イヌに有毒なものを近くに置かない

 屋内に保管される

・sun creams:日焼け止めクリーム

・insect repellets:虫除け

・weed killers:除草剤

はイヌにとって有毒。さらに、成分表に亜鉛 Znの表示があるものは、ペットの近くに置いてはいけない。

 

6.Don't shave your pets:ペットの毛を剃ることは厳禁

 イヌやネコの毛には、遮光 (sun barrier)、日焼け (sunburn)、日射病(overheating)から身を守る大切な役目がある。

 「trimming (トリミング)」は構わないが、絶対に毛を剃ってはいけない。cat

7.Be aware of the signs of heat stroke:熱中症の兆候を見逃さない

 イヌには「sweat glands (汗腺)」がない。このため、暑いときは、もっぱら口を開けて舌から熱を放出する (panting)しかないのだ。イヌの熱中症の危険信号は

・excessive panting:極端にハアハアを繰り返す

・increased heart rate:心拍数が上がる

・dry or pale gums:歯茎が乾燥したり、真っ青になる

・drooling:よだれを垂らす

・weakness or collapse:衰弱あるいはへたり込む

 

 このような症状を大切なペットが見せ始めたら、ペットを涼しい日陰に連れて行き、首筋に冷たい水をスプレーすると効果的だ。

  とくに、鼻がつぶれた「Boxer (ボクサー犬)」は高温に弱い。「patting」が追いつかず、「asphyxiated (窒息)」するリスクが高い。

 

8.Don’t share your barbeque:バーベキューの残り物を与えない

 バーベキューの残り物をエサとしてペットに与えるのは止めたほうが無難。もちろん、ペットにアルコールを飲ませるのもご法度だ。

 

9.Find a spot in the shade:直射日光の当たらない場所で

 イヌ小屋、ケージは、直射日光の当たらない場所を選択。熱帯魚を水槽で飼っている人は、夏場の水温上昇に注意。ときどき水槽に冷たい水を補給するか、部屋のカーテンを閉めるのも有効だ。 

 また、温室を持っている人は、ペットが迷い込んで中に閉じ込められないように、入り口のドアを常に閉めて置いた方が良い。goldfish

10.Be vigilant during storms:嵐に注意

 夏の後半になると、嵐(台風)が頻繁に襲来する。ペットを屋外に出しておくと、ペットは嵐の音で怯えてストレスが溜まるという。

 

おわりに:野生で生きることを放棄し、人間と共に生きることを選んだペットのイヌやネコ。それは子どもと同じ。「ネグレクト」、「ほったらかし」にされたら、生きてゆけないのだ。

                  (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie