座りっぱなし(being sedentary)や寝転んでいるよりも、運動 (exercises)することが健康にいいのは、誰でも知っている。
でも、いざ、運動となると、ランニング、バーベル挙げ、あるいは腕立て伏せ、スクワット、それとも、誰かを誘ってテニスかバドミントンにしようかと、あれこれ思い迷う。しかし、どれもこれも大変そうだ。そこで、結局、「いつか、またの機会にしようっと!」になる。
ところで「The British Journal of Sports Medicine」に発表された研究論文によると、世界で毎年死亡する人のおよそ14人に1人 (7.2%)の死亡原因が「physical inactivity (運動不足)」。「心血管疾患 (heart or blood vessel disease)」で死亡する人に限ると、7.6%が運動不足で死に至っている。
運動は、なにも運動場やジムに出かけなくともできるもの。キッチンで、ちょっとの空き時間、そう、ケトルのお湯が沸き出す間 (while the kettle is boiling)に気軽にできて、しかも効果があるものだという。
要は、思ったときに、その場で、すぐに始めることができる運動だ。その方が、長続きもする。
RTEは、そんな運動の 4種を次に紹介する。
1.Lunge it out:踏み出し
これはフェンシングの「突き (lunge)」の踏み出し。真っすぐに立って、両手を軽く前に組む。そして、上半身を立てたまま、片足を大きく前に踏み出し、膝が直角になるように腰を落とす。一呼吸置いて、踏み出した足を元の位置に戻す。これだけで、体のコアと下半身の筋肉が鍛えられる。
2.Incline push-up:斜め腕立て伏せ
床の上に腹ばいになって行なう「full press-up (腕立て伏せ)」は、つら過ぎるという人に、「a half press-up」の「斜め腕立て伏せ」がお勧め。調理台の角(かど)をバレーのバール (barre)に見立てて、調理台から0.8- 1.0m離れて立ち、その角に両手をついて(両手の位置は肩の幅よりも少し広くとる)、足は少し開く。
体を真っ直ぐにしたまま、腕立て伏せの要領で、胸を調理台の角に近づけては、離す運動を繰り返す。
3.Arm circles:腕のクルクル回転
床の上に座っても立っても構わない。両腕をT字型になるように肩の高さに上げて、その腕を1分間、クルクル回転させる。この運動が「shoulders (肩)」、「triceps (三頭筋)」、「biceps (上腕二頭筋)」に適度な「 1muscle tone (筋緊張)」を与えるという。
4.Sit to stand:椅子に座ってスクワット
これは椅子を使った squat (スワット)だ。椅子に座った姿勢からだったら、片足でも立てる。
足を少し開いて、両手を前に組み、椅子に座った姿勢から立ち上がってみよう。次に、片足で立つことに挑戦する。この動作を続けると、「quadriceps (大腿四頭筋)」、「hamstrings (膝腱)」、「calves (ふくらはぎ)」の筋肉が活発になる。
なお、この一連の動作に、息を「inhale (吸う)」、「exhale (吐く)」の呼吸法を組み込むと、一層効果的だ。
おわりに:運動は、簡単にできて、楽しくなければ、長続きしない。それに、発想の転換も必要だ。「便利で楽」と「運動不足」は、強い絆(きずな)で結ばれている。階段は、脚力の鍛錬の場であり、買い物の重量物は、腕・胸の筋肉にとって喜ばしいことだ。
(写真は添付のRTE Newsから引用)