アイルランドの St Patrick (聖パトリック)：祭りとパレードで偲ぶ (RTE-News, March 9, 2020)
毎年の 3月17日は「St Patrick's Day (聖パトリックの祝日)」だ。この日は Ireland国民に限らず、Irelandから他国に移住した世界中の Irishが「聖パトリックの祝日」を祝い、パレードを繰り広げる。
とくに､約15万人が参加して実施される「New York 五番街」のパレードは有名。
一般に、St Patrick (聖パトリック)は、AD461の 3月17日に、この世を去ったと信じられ、17世紀から、3月17日の命日が「official Chiristian feast (公式のキリスト教祝祭日)」とされて来た。しかし、歴史学上の正確な出生･死亡年は不明だ。
それはともかく、そもそも、聖パトリックとは、いったいどんな人だったのか。
聖パトリックの書「Confessio (自叙伝)」によると、Britain島に生まれたが、16歳のとき、「Irish pirates (アイルランドの海賊)」に拉致されて、Irelandの牧場に奴隷として売られる。そこで 6年間、羊飼いとして働くことになる。
しかし、ある日、夢の中で神の声を聞く。「おまえのために、船を用意した。船はおまえを家族の待つ Britainに連れてゆくだろう」と。
そこで、彼は囚われていた牧場を逃げ出し、港をめざして 200milesの道を歩く。そして、なんとか船に乗せてもらって「Irish Sea」を渡り、Britain島にたどり着く。帰国後、両親は、「もう二度と故国を離れないで」と懇願するが、また夢をみる。今度は、Irelandの人々が自分に帰って来てほしいという夢だった。
彼は牧師の修行を積む。やがて「Pope's blessing (教皇の祝福)」を受けた後、キリスト教の宣教師 (Christian missionary)として、再びIrelandの地を踏む。
St Patrickは、キリスト教の真髄「holy trinity (三位一体)」を、「shamrock (クローバー)」にたとえて人々に諭(さと)した。三枚の葉が一つになってクローバーをつくるように､「the Father (父なる神)」､「the Son (神の子、イエス)」､「the Holy Spirit (聖霊)」は、本来一体の､「one entity (永遠の唯一の神)」と説き、Irelandにキリスト教(Christianity)を広めたのだった。
おわりに：St Patrick’ dayの 3月17日、毎年、カナダの Kingstonでも、パレードがあった。その日の「Princess Street」は寒かったのを覚えている。今年 2021年のパレードは、コロナ感染予防対策を迫られて大変だったようだ。
(写真は添付のRTE Newsから引用)
