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半分オスで、半分メスの小鳥:これはギリシャ神話の世界か? (BBC-News, February 25, 2021)

Northern cardinal bird

 男にして女。ギリシャ神話では「Hermaphroditos (ヘルマプロディートス)」として知られる。これを語源とした「hermaphrodite (ハーマフィロダイト)」とは、両性具有にして「雌雄嵌合体 (雌雄同体)」を意味し、「male-female chimera」とも「bilateral gynadromorphism」とも呼ばれる。

 土の中のミミズ (worms)、樹の上のカタツムリ (snails)、波打ち際の岩場にへばり付いて生きるエボシガイ(goose barnacles)などが、雌雄同体の生物として有名だ。しかし、動物の雌雄同体は、極めてまれとされる。

 

 ところが、Pennsylvaniaの「Warren County (ウォーレン・カウンティ)」に住む女性は、奇妙な小鳥が庭のエサ箱にやって来ることに気づいた。そこで、友人であり、鳥類学者 (ornithologist)でもある Mr Jamie Hillに、そのことを打ち明けた。

 

 Mr Hillは、急いでカメラを持って、連絡を受けた友人の庭に出かける。そして、その目で確認した。すると、それは、もう「一生に一度(once-in-a-lifetime)」、「百万に一つの巡り合わせ (one-in-a-million encounter)」と驚く。Northern cardinal

 この小鳥の右半分は鮮やかな紅色で、左半分が薄茶色の「northern cardinal (猩々紅冠鳥、カーディナル)」であったのだ。オスとメスが一つの体に同居する、この小鳥は、体細胞分裂 (cell division)の際に、何らかのミスが起こって生まれたと考えられる。

 なお、3年前の2019年にも、今回と同じような小鳥が、それも近くで発見され、「National Geographic」に掲載されている。

 

 Western Illinois大学の Brian Peer教授によると、「cardinal」は、メスとオスの体の色がはっきり違う小鳥のため、「male-female chimera」が容易に確認できたのではないかという。

 

おわりに:世の中には、時として、驚くようなことがあるものだ。もしも、地球上に、「男にして女の人間」だけが住み着いたとしたら、世の中はうまくいくだろうか。それとも破滅に向かうだろうか。気になるところだ。

                       (写真は添付のBBC Newsから引用)

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