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北アイルランドの森の「わた菓子」:これは何だ、なんだ! (BBC News, January 5, 2021)

Ice hair in Castle

 冬のこの時期、北アイルランドの森を歩くと、木の上に「candy floss (わた菓子)」によく似た不思議なものが見つかるという。「hair ice (ヘア・アイス)あるいは「frost flowers (霜の花)」と呼ばれる「phenomenon (現象)」だ。

 近寄ってよく見ると、それは直径約 0.01mmの極めて細くて長い氷の結晶。手で触れたり、太陽の光が当たると、すぐに溶けてしまう。

 

 長い間、この「hair ice」の正体は何なのか、なぜ、それができるのかは謎だった。

 しかし、2015年、ついに、「Jülich Reserch Centre (ユーリッヒ研究センター)」の Dr Diana Hofmannらの研究チームによってその謎が解明される。この現象には、「rotten wood (朽木)」に寄生したキクラゲ科のキノコ「Exidiopsis effusa (エクシディオプシス・エヒューサ) 」が重要な役割を果たしていたのだ。

Kenny Allen captured ice hair on the ground during a walk in Cranny

 しかも、森の中の湿度が高く、気温が氷点下をわずかに下回った冬の夜に「hair ice」がふわりと成長する。

 

   なお、この不思議な氷の「candy floss (わた菓子)」の観察スポットは以下のとおり。

 

・Fermanagh:ファーマナ

・Tyrone:ティロン

・Florence Court:フローレンス・コート

・Castle Coole:キャッスル・クール

・Cladagh Glen:クラダ・グレン

・Big Dog Forest:ビッグ・ドッグ・フォリスト

Ice hair pictured in Castle Archdale County Fermanagh at the weekend

 ちなみに、ふわふわした繊維状の結晶は、鉱物にもある。「Okenite (オーケン石)」と呼ばれて、愛好者の間では人気の高い鉱物だ。

 

おわりに:森のキノコが「わた菓子」までつくるなんて、やっぱり、キノコ (fungi)は、摩訶不思議がいっぱいの生物だ。

   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com