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ファントム・カー、それとも無人暴走車?:警官もあ然! (BBC-News, September 17, 2020)

Image supplied by Alberta police of the detained Tesla car

 少々古い話になるが、幽霊船 (phantom ships)、幽霊屋敷、幽霊階段なるものが世間を騒がせたことがある。そして、子どもの頃に読んだマンガの「幽霊バス」が、妙に頭に残っている。

 そのバスは、町に続く1本の道中を、遠くの方からだんだんと近づいて来た。しかし、なにか異様な気配を感じる。ふと、そのバスの運転席に目をやると、そこに居るはずの運転手の姿がない。慌(あわ)てて、バスの中に目を移すと、バスの中も空っぽ。誰も乗っていない。ただ、音もなく、そばを通って過ぎ去って行ったという物語。

 

 こんな不気味な事件が、この 7月、カナダAlberta (アルバータ州) Edmontonから約100kmほど南下した「Ponka (ポンカ)」の近くで、実際に起こった。

 一本のハイウェイを猛スピードで走り抜けた車に、警察官 Drri Turnbull巡査部長は、我が目を疑った。「今の車の運転席には、確かに、誰も乗っていなかった。」Mr Turnbullは、直ちに、パトカーの「emergency light (緊急回転灯)」のスウィッチをオンにし、追跡。その前方を走る車のスピードは時速150km。運転席のフロントに、自動運転の指令を音声で伝える「Lineカーナビ」が見えた。その後、パトカーは、なんとか、その車「Tesla Model S」を停車させた。

 

 運転していたのは、British Columbia出身の男性 (20歳)。運転席と助手席のシートを後(うしろ)に倒してリクライニングにし、車を自動運転モードにしたまま、助手席の人と一緒に眠っていたという。

 Turnbull巡査部長は、この事件にあ然。「23年間、そのほとんどを交通取締の業務に当たって来たが、こんなケースは見たことがなかった」と語る。

 

 なお、「Tesla Model S」は自動運転の電気自動車。ただし、部分的に自動化した「level-two Autopilot」車だ。運転中にハンドルから手を離すことは禁じられている。

 問題の男性は、スピード違反と危険運転の罪で起訴。この12月、裁判所に出頭するようにとの「御達し(おたっし)」が下された。

 

おわりに:Alberta、そしてその隣のSaskatchewan (サスカチュワン州)でも、ハイウェイはトウモロコシ畑の中を延々と続く。一人で運転していると眠くなるほどだ。完全自動運転車が完成したなら、どれほど運転が楽になることか。

  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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