嫌なやつ、新型コロナ:人の嗅覚・味覚の脳神経細胞を攻撃! (BBC-Health, August 19, 2020)
これまで封印され、誰も気づかなかった殺人ウイルスSars-Cov-2。その秘密の箱が、どこか、とんでもない国で開けられ、世界中に飛び散った。
この6ヶ月余りで感染者数が2,500万人以上、死亡者数は84万人を超える。
その新型コロナCovid-19の主な初期症状は
・high temperture:高熱
・new, continuous cough:しつこい咳
・loss of smell or taste:嗅覚、味覚の喪失
このような症状が同時に現われた人は、直ちに自己隔離し、綿棒検査(swab test)の申請手続きに入った方が良い。
コロナウイルス感染の初期症状がカゼやインフルエンザの症状に似ていることから、感染の発見が遅れることがある。しかし、その「regular cold or flu」と決定的に違う点は
・鼻詰まりまたは鼻水の症状がないこと
・嗅覚または味覚が完全に失われること
East Anglia大学のCarl Philpott教授らの研究グループは、Covid-19に感染すると、とくに「苦さ(bitter)」と「甘さ(sweet)」の区別がつかなくなることを発見した。(研究の詳細は医学雑誌「Rhinology」に発表。)
これは、ウイルスSars-Cov-2が、嗅覚、味覚を司る脳神経細胞を直接攻撃するためと考えられている。
Philpotto教授は、家庭でも簡単にできるCovid-19感染の簡易チェック方法として
・コーヒー、にんにく、オレンジ(レモン)、砂糖で味覚を試してみること
を勧める。
なお、「Johns Hopkins University」のAndrew Lane教授らの研究チームは、嗅覚、味覚が失われる原因を、鼻腔内の「Angiotensin Converting Enzime Ⅱ (アシジオテンシン変換酵素2、ACE-2 )」にあると見る。
コロナウイルスSars-Cov-2は、この酵素を宿主細胞受容体として利用し、体内に侵入。その結果、感染が引き起こされると考えている。
もし、それが事実なら、「antiviral therapy(抗ウイルス治療)」のカギは、ウイルスの「entry point(侵入口)」となっている鼻腔壁細胞の防御力を強化、補強することにある。
おわりに:それにしても、政府の「感染に注意して遊び歩け政策」の「GoToトラベル・キャンペーン」は不可解だ。またたく間に、コロナ感染が沖縄はじめ地方に拡大した。これで、いったい誰が得をし、誰が喜んだのか。
(写真は添付のBBC Newsから引用)