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「ワン、ツー、スリー」が言えるシャチ:ご挨拶Helloだって言える! (BBC-Science & Environment, January 31, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/17111/production/_99818449_wikie2.jpg

 オームや九官鳥は「人の声」を器用にまねることができる。カラスも他の動物の「鳴き声」をまねるという。しかし、海の中を泳ぎ回る「シャチ (killer whales)」が「hello」,「bye bye」,「one, two, three」など幾つかの英語を喋るとは驚きだ。
 人が海で泳いでいるところに、突然、シャチが現われて「hello」といったら、誰でも縮み上がってしまうに違いない。

 フランス南部の都市「Antibes (アンティーブ)」の水族館「Marineland Aquarium」が,1 頭のメスのシャチ Wikie を訓練したところ、「squawk (呼び声)」、「shrill whistle (口笛)」、「raspberries (舌鳴らし)」で人間の言葉をまねるようようになったという。
 「St Andrews (セント・アンドルーズ)」大学の Dr Josep Callによると、「marine mammals (海洋哺乳類)」が人間の声 (vocalisations) をまねるのは、極めて珍しいそうだ。

 クジラやシャチは、仲間との絆を深めるために「群れ特有の訛り (unique vocal dialects)」を学習し、群れの中で、その訛り (方言) でコミュニケーションをとっていることが知られている。Dr Callは、おそらくこのシャチの能力を活かし、人間の声をまねるようになったのではないかと推測する。

 しかし、Exeter大学で動物の「認知進化 (cognitive evolution)」を研究する Dr Alex Thorntonによると、動物がなぜ人間の声あるいは他の動物の声を学習できるのかについては、まだよく分かっていないという。

 なお、漢字の「鯱」は「シャチホコ」とも「シャチ」とも読む。シャチホコは、頭が虎で体は魚の想像上の海獣。建物を火災からまもってくれるありがたい守り神だ。
 一方のシャチはクジラの仲間。その獰猛 (どうもう) 性は海の中で敵無し。小さな魚、サメはもちろんのこと、seals (アザラシ), sea lions (アシカ) はおろか whales (クジラ) まで食べてしまう。
 シャチを英語で「killer(殺し屋) whale (クジラ)」とは、よく言ったものだ。

 フランス育ちのシャチ Wikie の「英語の学習に関する研究」は「Proceedings of the Royal Society of London B」に発表された。

                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com