2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧
「晴天の霹靂(へきれき)」という言葉がある。「霹靂」とは雷のこと。何か思いがけないことが突然起こることを、このように言う。これを英語では「out of the blue」あるいは「out of a clear blue sky」と表現する。 人は、何の前触れもなく、突然「自らの生…
アルコールをついつい飲みすぎて、翌朝はひどい頭痛。この二日酔い(hangover)の症状(symptoms)は何とかならないか。いや、もしかしたら、二日酔いにならない人がいるかも知れない。こんな素朴な疑問に答えるため、オランダ(Netherlands)とカナダ(Canada)の国…
人の「脳(brain)」は、800億から1,000億の「神経細胞(nerve cells)」と、その数十倍の数で神経細胞間の隙間を埋めている「グリア細胞(glial cells)」から構成される。 「パーキンソン病(Parkinson's disease)」は、脳内の神経細胞が次々と死滅して発症する恐…
ガン(cancer)は、正常な細胞が突然変異(mutation)してできた悪性腫瘍細胞(tumor)。外科手術(surgery)で摘出することも、主要な治療法(core treatment)の一つ。 しかし、すでに体の他の臓器に転移しているか、外科医が、がん細胞(とくにガン幹細胞)1個を取…
英語「microbe(微生物)」は、ギリシャ語「micro (small)」と「bios (life)」が一緒になった語で「バクテリア(bacteria)」や「カビ(fungi)」のことを指す。つまり、顕微鏡で細胞が確認できる生物の意味だ。その多くは嫌われもの。しかし、中には、きちんと人…
ウェールズ(Wales)は、イギリス ブリテン島の西の一角で、魔女のシルエットに似た山岳地帯の地形を占める。人口(population)約300万人。公用語は英語(English)とウェールズ語(Welsh)。したがって公文書や道路標識は、カナダと同様に、2カ国語で併記される。 …
柳(willows)の茂る川辺が舞台の、ケネス・グレーアム(Kenneth Grahame)作「The Wind of the Willows」、日本語版「たのしい川べ(石井桃子訳:岩波出版)」は、モグラやヒキガエルが登場するファンタジー。子供向きに書かれたが、当時のイギリス社会を風刺し…
「今、何をしているのか。何ができるのか。そして何を目指しているのか。」 「What are you doing now? What can you do for others? What do you aim at?」 こんな声が、この記事から聞こえて来るようだ。 他の人にできないことに「挑む」ことは、立派だ。何…
泉に涌き出る清水のように澄み切り、西の空に傾く夕日のように雲を彩(いろど)り、凍てつく冬の夜の星のように輝く。そんな、清々しく実直な心の持ち主を、古(いにしえ)の人は「またびと」、「またうど」と呼んだ。 表題の記事は、イギリスの「またうど」のは…
キューバから本国スペインに向かっていた11艘のスペイン国籍ガリオン船(galleon)の船団(fleet)が、大西洋のフロリダ沖で嵐(hurricane)に遭い、沈没したのは今から300年前のこと。その後、海流は、300年の月日を掛けて、船の中の金貨を海岸に押し流した。 こ…
脳卒中(stroke)とは、脳の血管障害で起きる発作の症状。「脳出血」、「脳梗塞」、「くも膜下出血」を総称した呼び名だ。古く、「中気」、「中風」とも言った。 英語の「stroke」は、もともと「一撃」を表わした。この語が「脳卒中」の意味として用いられたの…
アルコール(酒)は不思議な飲み物(drink)だ。縄文時代にはすでに果汁を発酵させた果実酒が造られていた。万葉時代になると、朝廷の儀式や神事に酒が欠かせないものになったという。「酒は百薬の長」と漢書「食貸志・下」は記す。 しかし、アルコールが好きに…
原題中の「City grime」とは、「都会の汚れ」。ほこり(dust)や泥(sludge)のことだ。これが、工場や車から排出された窒素酸化物(nitrogen oxides [NOX])などを吸収し、まさに、化学物質のカクテル(cocktail)状態になっていることは知られていた。 ビルとビル…
「依存症」とは、「ある物に頼ることをやめられない状態(広辞苑)」。ネット依存症、ギャンブル依存症、ニコチン依存症、そしてアルコール依存症などが挙げられる。 その「アルコール依存症」は、かって「アル中」、「アルコール中毒」とも呼ばれた。英語で…
「yew(イチイ)」の語源はドイツ語「eow」。Shakespeareの「ハムレット」では、庭で眠っている王の耳に、このイチイの種から採った毒薬「恐ろしきヘボナ」が流し込まれたという。英辞典CODは、「yew」の語義を次のように記す。 " an coniferous tree with poi…
人は、常に何らかのリスク(risk)にさらされている。現在世界中の人に共通した、病気以外の重大なリスクあるいは脅威(threat)は、「テロ(terror)」、「エネルギー危機(energy crisis)」、そして「食糧危機(scarcity)」の3件か。互いに関連がないように見える…
「スペヤタイヤ(spare tyre)」にさようなら。「spare tyre」とは腰回りのぜい肉のこと。どうすれば、そのぜい肉を落としてスリムになれるか。 表題の記事は、このテーマに取り組んだアメリカ「国立衛生研究所(The National Institute of Health, NH)」の研究…
欧州宇宙機関(The European Space Agency, Esa)の宇宙探査機「ロゼッタ(Rosetta)」が、昨年の8月6日、「すい星67P(Comet 67P/Churyumov-Gerasimenko)」に到着してから、早くも1年が過ぎた。現在、すい星67Pの上空30kmにあって、その地形、地表温度等を観測し…
アメリカ(US)には、「環境保護庁(The Environmental Protection Agency, EPA)」なるものがあるそうだ。事故は、このEPAが関与して先週の8月5日(水)に起こったという。公表したのは大分、後のこと。 EPAの職員(workers)が、閉山した(closed)ゴールド・キング…
ギリシャ神話の英雄ペルセウス(Perseus)。怪物メドウサの首をその剣で切り落とし、死後は星座(Perseus Constellation)になったという。 さて、毎年、8月に「スウィフト・タットルすい星(Comet Swift-Tuttle)」が地球をかすめて通るため、そのすい星の長い尾…
「ファーストフード(fast food)」とは、お店(snack bars & restaurants)で、文字どおり「すぐに(fast)」、買って持ち帰るか、その場で食べる軽食(cooked food)のこと。ハンバーガー、ピザ、ドーナッツなどだ。オーストラリア人は、この「fast food」をよく食…
ふるさとの山は、たとえ小さくても、そこには人それぞれの特別な思い出があり、愛着があるもの。山は、ときに「心の支え」となることもある。 では、改めて、どのようなものを山と呼ぶか、と問われると、正確な回答が気になる。広辞苑はつぎのように、記す。…
テレビ中継の「プロレス」は八百長のかたまりだ。そこには八百長の怒鳴り合い、殴り合い、そして、血を見るケンカがある。つまり、国会でおなじみの、大人げないケンカ等を、少々大げさ、派手に、スケールを拡大したドタバタ劇として、観客に見せてくれてい…
その昔、「シアタ(theartre)」とは野外劇場のことであった。古代ギリシャ、ローマの市民にとって、野外で執り行われる悲劇、喜劇をその石段に座って鑑賞することは、何よりの楽しみであった。 英語「theatre」の語源は、「見る場所(seeing place)」という意…
「アルコール(alcohol)」の語源には驚く。1400年代、英語で「alcohol」と言えば、なんと「アイシャドウ(eye shadow)」のこと。この言葉は「al」と「cohol」の2つの語から構成されている。「al」とはアラビア語の定冠詞、「cohol(kuhlの変形)」とは、「東洋で…
漢字「魚」は、まさに象形文字の代表格だ。その頭が滝を昇る魚のように上向きに書かれるのもいい。魚は泳ぎが速い。速くなるように進化(evolution)した。速く泳げる泳法の秘密は、その体型、鱗(うろこ)の配列、粘液、尾ひれの動きなどに隠されている。 しか…
「dinosaur」の語源は2つのギリシャ語「deinos (terrible)」と「sauros (lizard)」から由来し、「恐ろしいトカゲ」という意味だ。何が恐ろしいかと言って、まず、体がとてつもなくでっかく、手当たり次第に生き物を捕まえては食ってしまう。だから、恐ろしい…
「青魚(あおざかな)」とは、背の青い魚のこと。とくに、大量に獲れて価格の安いイワシ、サバ、サンマをこのように呼ぶ。しかし、英語で「bluefish」と言えば、オキスズキを指し、「青魚」の英語訳とはならない。 ところで、ほとんどの日本人は青魚が大好き。…
太陽は、核融合反応(fusion)で生み出される膨大なエネルギーを放出し、暗い宇宙を照らす。地球上に住む人類は、そのお天道さまのお陰で作物を育て、収穫し、生きながらえてきた。古代の人々が太陽を神と崇めたことも、無理がないと思う。 しかし、太陽は、人…
ガンはどんなガンでも恐ろしいが、前立腺ガン(prostate cancer)も怖い。まず、その正体も、発症メカニズムもよくわかっていない。治療法も未だ心もとない状態だ。 イギリスで、毎年、新たに前立腺ガンと診断される人数は、41,700人。日本における被診断者数…