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あれがジュピター(木星)だ:宇宙船の窓から見える実際の姿 (BBC-Sci & Env, May 8, 2020)

Jupiter

Jupiter

 空気が汚れ、湖沼に河川、それに、世界のどの海も汚れに汚れて、森林が消え、多くの野生生物とともに自然が消えた。今後、世界はコロナウイルスの他にも、第2、第3のコロナあるいは新種のウイルスに襲われる可能性が十分にある。

 200−300年後の地球が、今よりも住み心地の良いものになるとは、誰にとっても考えにくい。おそらく、「新世界」を求めて、宇宙のどこかの惑星に移住したいと願う人が、きっと現われるに違いない。

 そのとき、地球を飛び立った宇宙船の窓からは、大きな惑星が見えるだろう。太陽系第5惑星の「Jupiter (木星)」だ。

 それは、核融合反応でエネルギーを放出している太陽のように、燃えてはいないものの、まるで、小さな太陽だ。しかも、太陽と同じように、木星の主たる構成成分は水素とヘリウム。その中心部はあまりにも高圧のため、「金属水素 (metalic hydregen)」の状態にあり、これが木星の強力な「磁場 (magnetic field)」をつくり出していると考えられる。

 ところで、地球から木星を望遠鏡で覗いても、木星上空を覆う厚い「cloudtops (雲頂)」に阻まれ、その雲の下の状況を知ることは、ほとんどできない。

   分かっていることと言えば、その低緯度ベルト地帯では東向きと西向きのジェット流が吹き、地球がすっぽり入る巨大な一つ目「The Great Red Spot (大赤斑)」があるくらいだった。

 そこで、California大学の研究チームは、ハワイ島マウナ・ケア山の「ジェミニ北望遠鏡」で捉えた赤外線画像を、「lucky imaging (ラッキー・イメージング法)」によって解像度を上げ、これまでにベールをまとって、見ることができなかった木星の「姿」を露わにすることに成功した。

 「lucky imaging」とは、赤外線天体望遠鏡に設置した高速カメラの露光時間を極端に短くして、何枚も天体を撮影し、地球の大気が安定したときの部分画像だけを組み合わせて、一枚の鮮明な画像を作り出す技法だ。

 浮かび上がった高解像度画像からは、アンモニア硫化水素の厚い雲に隠れて見えなかった、木星で発生する熱風の大嵐や電光も確認できるという。

 この一枚の写真が、地球の大気の影響を受けないときの、すなわち、宇宙船の窓から赤外線望遠鏡で見える木星の姿にもっとも近いはずだ。

   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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