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再生可能エネルギー:環境を破壊し、生物多様性を脅かす! (BBC-Science & Environment, March 25, 2020)

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 創造主はつぶやくだろう。どうして、「ヒト属 (Homo)」は利己的(sselfish)で、権力にしがみつき、目先の利益を追い求め、自然を破壊し、人殺しまたは野生動物の命を奪うことに何の良心の呵責(かしゃく)を持たないのだろうか、「生物の進化」に誤りがあったのではないかと。

 少しばかり知恵のついたヒト属が、核分裂反応を知ったものの、放射能の制御も原子力発電のリスク管理もままならず、事故を起こして地域住民に大惨事をもたらした。それなのに、業者はその責任を取ろうとはせず、税金で事故処理をする始末だ。 

 ドイツをはじめ他の国々は、「Hukushima」の事故を目の当たりにして、原子力エネルギー政策を見直し、再生可能エネルギーへと梶を切った。このため、世界中で、風力、太陽光などの自然エネルギーを利用した発電施設が増え続け、この20年間で、その数は3倍になった。

 しかし、環境に優しいはずの「グリーン・エネルギー」が、実は、自然環境を破壊し、生態系の「生物多様性 (biodiversity)」を破壊している元凶であることが明るみになった。

 Queensland大学の Mr Jose Rehbeinらの研究グループが、世界中で稼働中の再生可能エネルギー発電施設 (約12,500件)を調査した結果、全体の約17%に当たる2,200件が、本来、開発が禁止されているはずの自然保護区内に設置されていたのだ。

 今後、さらに、自然保護区内に900件の発電施設の建設が予定されているとか。

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 そもそも、グリーエネルギーは、1基当たりのエネルギー密度が小さい。このため、広大な面積が必要になる。また、その発電プラントにアクセスする道路も必要だ。電力業者は、何だかんだと言っては、「地球温暖化対策のため」の金科玉条をひけらかし、自然保護区であれ、国立公園であれ、野山を切り開き、地球に残された数少ない大事な緑地・自然環境を破壊し、多くの生物の生息地を奪い取る。

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 一方、インド、ネパール、タンザニアなどは水力発電用ダムの建設に夢中だ。タンザニアでダムが完成すれば、「Selous world heritage (セルース世界遺産)」の保護区の大部分が水の底に沈む。

 なお、Queensland大学の研究結果は「Global Change Biology」に発表された。

 

おわりに:音のうるさい風力タービン、殺風景な太陽光パネル。それが、民家の近くや、国立公園・風光明媚な浜辺に、突然出現する。あれが「グリーン・エネルギー」とは、だれが言ったものやら。人の心を暗くする「ダーク・エネルギー」であってはならない。

                       (写真は添付のBBC Newsから引用)

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