ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

心をズタズタにするもの:それは「試験」と「ネット」 (BBC-News, February 27, 2020)

A stock image of cyberbullying

 おとなは忙しい。それに悩みも多い。だけど、子どもだって忙しいし、結構、悩みも抱えているものだ。ただ、人は、子どもの頃から、ずっと悩みや忙しさに振り回されてつつも、年齢を重ねると、過去の悩みや忙しさの「あれこれのほとんど」を忘れてしまう。 

 しかし、子どもにとっても、おとなにとっても大事なことは、今、この瞬間、「心が穏やかで、幸福感に満ちているか」すなわち「emotional wellbeing (心の健康・幸福度)」を十分に感じとれているかだ。

 2019年、UKの「Department of Education (教育省)」と「Department of Health (保健省) 」は、共同で、国内の小学校283校の児童を対象にした「emotional wellbeing (心の健康・幸福度)」調査を実施した。 

 子どもの心が「穏やかさ」と「ゆとり」で満たされるためには

・resilience:精神的回復力

・self-esteem:自尊心

・motivation:モチベーション (学習意欲)

・self-awareness:自己認識

が欠かせないという。

 しかし、調査結果は悲惨だった。自尊心を失い、自傷を繰り返す、あるいはストレスや不安などのメンタルヘルスに苦しむ子どもの存在が浮き彫りになった。

 専門家は、その主たる原因が、学校の試験とネットにあると見る。子ども達には、将来の大学受験、就職の不安が影のようにつきまとう。さらに、その不安あるいは心の不安定さを助長するのが、今やソーシャルメディアで当たり前のようになった、ネットいじめや性的画像、それにセレブの見せつけ。子どもの心は、すっかりかき乱されてしまう。

 とくに、ネットいじめでは、匿名性が高いことから、やっても良いことと、悪いことのケジメ (lines)があいまいになった。これも、事態を悪化させている原因の一つだ。

Children's relationships with parents were said to be damaged by spending too much time on mobile phones

 家庭の親子関係もずいぶんと変わった。子どもと両親の会話がめっきり少なくなったのだ。子どもは、子どものスマホに夢中、その両親は、両親で、自分のスマホに夢中。

 夜、ベッドに入った子どもに、本を読んであげる親など、いなくなった。そのせいか、今は、本が読めるどころか、ページをめくることさえできない子どもまで現われたとか。

          (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com