「治療(cure)」とは、病気やケガを治すことだ。したがって、単なる「医療処置 (treatment, medical care)」とは、まったく違う次元にある。これをほとんどの医者は患者に説明しない。医学は、この点で、他の科学の分野に比べて無責任であり、問題の根源に迫って解決しようとする努力が足りないと言わざるを得ない。
『水漏れの箇所を確認しないで、ただ、漏れた水を拭き取るだけ』と揶揄(やゆ)されかねない。
さて、Irelandでは13人に1人がぜん息 (asthma)に苦しむ。この病気だけで、国の医療負担は、年間€472m (約566億円)にのぼる。
ぜん息は子どものときに発症することが多いが、大人になっても、突然、ぜん息の症状が現われ、なかなか治りにくい病気の一つだ。
それもそのはず、病院で医療手当を受けても、肝心の病気の根源 (病因)が治癒 (care)されていないためだ。ただ、一部の政治家、役人・警察のように権威を振りかざした検査・診察で患者を萎縮させ、呼気NO濃度限界値40ppbに拘泥して吸入器を処方する。
しかし、日本から遠く離れた IrelandのMaynooth大学では、これぞ、医学と称賛すべき、ぜん息の最先端治療開発が進められている。
以下に、Maynooth大学の若き研究者 Ms Hazel Dunbarがまとめた、ぜん息の医療処置の実態と、最先端治療技術開発の取組みを紹介する。
1.ぜん息の症状 (symptomes)
ぜん息は、主に気道 (airway)、気管支 (bronchi)に炎症を起こす呼吸器慢性疾患だ。その代表的な症状は次のとおり。
・chronic wheezing:慢性的な喘鳴(ぜんめい)
・chest tightening:胸部絞扼(こうやく)、胸の締付け感
・coughning:咳(せき)
・shortness of breath:息切れ
・overproduction of muscus:痰(たん)の過剰分泌
2.ぜん息の誘発要因と分類 (triggers & categories)
誘発要因
・dust & pollens:埃や花粉(スギ、ブタクサなどの花粉)
・pollution:大気汚染
・cigarette smoke:タバコの煙
・atmosphere change in weather:天気の変わり目
・genetic predisposition:遺伝性
分類
・allergic:アレルギー性ぜん息
・occupational:職業性ぜん息
・exercise-onset broncho-restriction:運動誘発性気管支収縮
(次回につづく)
(写真は添付のRTE Newsから引用)