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お金が貯まる人、貯まらない人:その違いはここにある! (その2 ) (RTE-News, February 18, 2020)

 「宵越しの銭は持たねえ」と、啖呵 (たんか)を切るのは、時代錯誤。また、一昔、あれほど称賛され、推奨された「もったいない」文化も、「piggy bank (貯金箱)」運動も、今ではすっかり影を潜めてしまった。政治家・経済界の巧緻な消費拡大戦術に完全に打ち負かされたのだ。

 しかし、このまま、企業・財界の吹く笛に踊らされて、「キリギリス生活」を送っていては、まさかの疫病・災害に見舞われたら、ひとたまりもない。

 人類が、食に不自由なく、健康で快適に生きるためには、心にも懐(ふところ)にも余裕が欠かせないのだ。

 

 さて、前回に続いて、経済専門家のアドバイスに耳を傾けてみよう。

6.税額控除

 「Medicine bills (医療費)」、「mortage payments (家のローン支払い)」などが、「申告可能な額 (threshole applying)に達している人は、申請すると、税控除を受け取ることができる。この件でよく分からない人は、税申告に詳しい友だちに聞くのが一番。

7.馴染みの取引先を再考

 あなたが、今、契約している生命・損害保険、金融機関・銀行、スマホなどの会社を見直すことも大切。そのサービスは満足できるものか、「hard-earned cash (苦労して稼いだお金)」が本当に有効に使われているか、過去10年間でプラス効果があったか、などについてチェックが必要だ。「なじみ」だからとの理由でズルズルと契約を続けるのは、お金をムダに費やすことに等しい。銀行、保険会社、プロバイダーの他社への変更は簡単だ。店頭に並んだ腐ったトマトは、誰も買わない。

8.新しもの好き、銭失い

 スマホに、4K・5K TV、家電製品、自家用車。メーカはその新製品の売り込みに、まるで視聴者を洗脳するかのように、言葉巧みの口先達者が、耳障りの良いセリフで、消費者の心を何度も何度も攻撃する。これが「sleek marketing (見栄え中心主義マーケティング)」。

 心理学的に十分に練られた、その販売戦術に、まんまとハマって、「claving everything you see (見るもの全てを欲しがって)」はいけない。

 今、あるものが不便で不自由なものか、新しいものを購入したどころで、それをどれだけ使用する機会があるのか、よくよく考えてみよう。見た目がピカピカでも、壊れやすく、使いにくいものもある。また、新しいものが、常に、古いものよりも優れているとは限らない。

9.買い物は常に頭を使って

 節約は、ロケット科学とは違い、至ってシンプル。大事なことは、基本的なステップを踏んで、頭を使うことだ。それに加えて、何を買うにしても、お金を大事に扱うこと。これだけで、1年間の家計簿収支が、だいぶ違うはずだ。

10.バーゲンセールに注意

 「two-for-one (半額セール)」、「20 perccent-off deals (20%引き)」、「special discount (特別価格)」の値札に、消費者の心は動かされるもの。しかし、その販売戦術に、はまってはならない。掘り出し物だと信じて、慌てて買った洋服や靴が、その後、ほとんど使用しなければ、どんなに得(とく)をした買い物でも、ムダな買い物になる。それに「安物買いの銭失い」の警句も忘れないこと。

11.宝くじ当選の夢を追う愚かさ

 嘘か真(まこと)か定かでない噂の財宝探し。それに、当たった人もいるという宝くじ。そんな非現実的な「miracles (奇跡)」に生涯の夢を託すのは、余りにも愚かで、子どもじみている。地味ではあるが、懐(ふところ)に余裕をもたせるためには、多少時間が掛かっても、コツコツと節約に勤(いそ)しむ方が、堅実で確実なやり方だ。

12.配当金 (yield)

  投資信託、株券、銀行の定期預金などで、高利回りの配当 (yield)を狙うとき、うまい話には、それなりの理由があることを忘れてはならない。「high-risk high-return」。欲張り過ぎると元も子も失う。

13.月末に口座をチェック 

 買い物の履歴を残すためには、家計簿を付けるのが一番。しかし、それができない人は、せめて月末には、買い物レシートと銀行の口座通帳をチェックすること。このとき、振込・払込も確認する。カード支払いは月遅れになることも計算に入れる。

 節約型指向の成果が銀行の口座残高に認められるようになったら、あなたの「saving strategy (節約戦略)」は成功の証(あかし)。きっと、今後、どんな不測の事態が起きても、落ち着いて対応できるはずだ。

おわりに:どんなに優れた経済理論も、それが実行に移されなければ、ただの「ムダ話・漫談」に等しい。やってみて、工夫を凝らし、さらに洗練に洗練を重ねる。これが「道」を究(きわ)める心構えだ。

           (写真は添付のRTE Newsから引用)

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