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Peanuts(はした金)で済まない:Peanuts(ピーナッツ)対策 (BBC-Health, February 1, 2020)

A photo of a mound of peanuts still in their shells

 マーマレード (marmalade)は爽やかなジャムだ。ところが、悪魔のような気質の、あのヒットラーが、『毎朝、好んで、このマーマレードをパンに塗って食べていた』と聞いて、がっかり。すっかり興ざめしてしまった。カナダの暮らしで、それではと、探し当てたのが「ピーナッツバター」。カリカリに焼いたトーストにピーナツバターをたっぷり塗って食べると、その味は格別だった。なによりも「ピーナッツバター」は安い。この点も気に入った。

 しかし、ピーナッツは、USで最も多い「food allergy (食物アレルギー)」を引き起こす「allergens (アレルゲン)」だ。この数十年間で、西側諸国でも、このピーナッツアレルギーが増える傾向にある。このため、長年にわたって、ピーナッツアレルギー治療薬の研究が進められて来た。

 その開発に成功したのは USのバイオ医薬品会社「Aimmune Therapeutics Inc (アイミューン・セラピューティックス社)」。商品名「Patforzia (パトフォルジア)、AR101」が、世界で初めて「The US Food and Drug Administration (アメリカ食品・医療品局)」によって認可された。

 ただし、「Patforzia」はアレルギーの治療薬ではない。あくまで「protection medicines (予防薬)」だ。

 それに、対象となるのは年齢が 4 - 17歳の子どもで、粉状の「Patforzia」を食べ物に振りかけて摂取する「経口免疫療法 (oral immunothrapy)」となる。実際には、主成分が「peanut protein (ピーナッツタンパク質) 」の「Patrozzia」の摂取量を、医師の指示に従って、徐々に増やして行く処方がとられる。これが6ヶ月間続く。その後も、万が一のピーナッツアレルギーに備えて、毎日、一定量の「Patrozia」を飲み続ける必要がある。

 それでも、「fetal anaphylactic reaction (致命的なアナフィラキシー反応)」のリスクをゼロにはできないという。

おわりに:アレルゲンを少しずつ体にとりいれて、体をアレルゲンに慣らすやり方は、確かに効果があるかも知れない。しかし、問題は、その薬の価格だ。1ヶ月分の「Patforzia」の価格は$850。とても「peanuts (はした金)」とは言えない額だ。

 英語の「peanuts」には、「雀のなみだ金、はした金」の意味もある。次のことわざは、賃上げ交渉時の決まり文句。

 If you pay peanuts, you get monkeys.、

 (給金が)そんな はした金では、ロクな奴しか集まらないさ)

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com