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小さな町の大胆な戦略:一度失った賑わいを取り戻せるか! (BBC-News, November 14, 2019)

 Langholm

 どの国でも、経済は「右肩上がり (upward trajectory)」が望ましい。しかしイギリスUKで、景気が上向いている企業は少ない。つい最近のことだが、あの「British Steel」でさえ、破産の瀬戸際まで追い込まれた。ようやく「China」資金の目処がついて、従業員の首がつながったものの、国の経済の弱体化が浮き彫りになった形だ。

 UKでは、トヨタ、ホンダに限らず、多くの工場の閉鎖もしくは海外移転が続いている。こんな状態でEU離脱 (Brexit)にでもなったら、数知れない失業者が出るのは必定。それも、真っ先に深刻な影響を受けるのは、大学の卒業を間近に控えた若ものだ。

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 さて、Scotland南部に位置する人口約2,000人の小さな町「Langholm (ランゴルム)」。この町には、1946年創業の巨大繊維メーカー「Edinburgh Woollen Mill 」の本社があって、長年、町の財政を支えて来た。しかし、その頼みの綱が、昨年、EnglandのCarlisle (カーライル)に移転してしまった。
 工場・企業が町から消えることは、それに付随した町の関連産業や小売業界に大打撃を与え、さらに、町の人口が減少することを意味する。

 Langholm行政当局は、町の「景気衰退 (downward trajectory)」を立て直すために、「ambitious strategy (大胆な戦略)」で打って出ることにした。その名も「10-year Community Plan」。町中に点在する歴史遺産、ホテル、小売店舗などが自治体組織・団体と連携し、一体となって、以下の事業に取り組む作戦だ。

・business development:新規事業開発
・tourism:観光
・art ant culture:芸術・文化の発展
・health and social care:健康・ソーシャルケアの充実

 行政当局の報道官Mr Peter Renwickは、次のように訴え、町の復興に意欲を見せる。

『Langholmは「enviable countryside (人にうらやまれるほどの(風光明媚な)田園地帯)」。そこかしこで、ほとんどの「outdoor pursuits (野外活動)」が楽しめる。
 それに、町には、繊維工場で働いた職人も、まだ残っている。これから小規模な「textile firms (繊維会社)」だって立ち上げることも可能だ。』

おわりに:戦略 (strategies)を実行するためには、莫大な資金が必要だ。「10ヶ年復興計画」とは言え、長期に及ぶ資金調達もさることながら、UKの経済がほとんど見通しの利かない不安定な状態にあっては、「絵に描いた餅」になりかねない。 

                                              (写真は添付のBBC Newsから引用)

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