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風邪薬・医者任せでは危険:咳・痰・喉の腫れは体の防衛システム!(その1) (RTE-News, October 10, 2019)

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 人間の体は、細菌・ウイルスが外から侵入しないように、皮膚で覆い尽くされている。ただ、鼻と口は別だ。そこは侵入のリスクが最も高い箇所だ。常時、大量の空気を吸っては吐き出す呼吸を繰り返している間に、空気中の細菌・ウイルスが紛れれ込んでしまう。

 さて、北風が吹き出すと、猛威を振るのは風邪とインフルエンザ。鼻水や咳(せき)・痰が続くと誰でも心配になる。
 しかし、人間の体はミクロの外敵に対して防衛システムを備えている。薬を飲んだり、医者にかかる前に、風邪に罹るとなぜ咳が出るのか、あるいは、なぜ喉(のど)か赤く腫れるのかについて、正しく知っておく必要がある。医者が常に適切な治療をするとは限らないからだ。

 健康な人が安静の状態にあるとき、1回の呼吸で約500mlの空気をほとんど鼻で吸い込んでいる。吸い込まれた空気は、どのような器官を通って肺に達しているのか見てみよう。(以下は、主としてLancaster大学のDr Adam Taylorの説明に基づく。)

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 空気が鼻腔 (nasal cavity)に入ると、鼻毛 (vibrissae)で埃(ほこり)などが除去され、さらに適度な温度に温められて、湿度が加えられた後、「咽頭 (pharynx)」を通って、音声器官の「喉頭 (larynix)」、「気管 (trachea)」を通過した後、左右の「気管支 (bronchi)」に分かれて「肺 (lung)」に入り、「細気管支 (bronchioles)」からその先の「肺胞 (alveoli)」にたどり着く。
 この肺胞は直径約0.2mm。その数は左右の肺を合わせると2億~7億ヶ、広さは150m2と広大な面積だ。ここで酸素O2を吸入し、二酸化炭素CO2を排出する「ガス交換」が行なわれる。医学生に必須の、空気の通る器官の名は、全てラテン語由来だ。

pharynx:咽頭
larynx:喉頭
trachea:気管
bronchi:気管支
bronchioles:細気管支
alveoli:肺胞

 さて、呼吸システムには様々な防衛ゲートが設けられている。次に、順を追って見てみよう。(次回に続く)
                                                                   (写真は添付のRTE Newsから引用)

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