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怪しげな「美白クリーム」:肌がめくれて、肝臓・腎臓障害に! (BBC-Health, September 28, 2019)

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 昨今は、「世のため、人のため」に汗を流す人は、ほとんど絶滅危惧の状態。代わって雑草のように蔓延(はびこ)りだしたのが、「予(自分)のため、金のため」に他人を欺す悪人。
 つまり「rogue」だ。この英語はラテン語「rogare (路上で施しを請う」を語源とし、「ごろつき、ならずもの (a worthless or dishonest people)」の意味。

 その「rogue retailers (ログのログでなし売人)」が金儲けを企(たくら)んで、販売禁止の「skin-lightening creams (美白クリーム)」をヤミ取引で流通させ、取締り当局が手を焼いている。しかも、これに関わる犯罪者は年々増加している。

 UKで販売されている多くの「美白クリーム」から、禁止されている「hydroquinone (ハイドロキノン)」や「mercury (水銀)」が検出された。
 なかには、成分表をごまかしたり、成分表がついていない製品まであった。

 「hydroquinone (ハイドロキノン)」は、かって写真家の間で、フィルムの現像に多用された化学物質。「漂白剤 (bleaching agent)」でもあり、確かに肌を白くする。しかし、これは、「hydroquinone」が、まるで「paint stripper (ペンキ除去剤)」のように、肌の上皮層を剥ぎ取るためだ。
 これによって、肌には皮膚ガンのリスクが高まり、肝臓・腎臓は致命的なダメージを受ける恐れがある。また、禁止の水銀も、「hydroquinone」と同様、毒物だ。

 EnglandとWalesの「The Local Government Association (地方自治体協会LGA)」は、以下の検挙例を挙げて、消費者に注意を促している。

・London東部「Dagenham (ダゲナム区)」の、ある店舗で、違法美肌クリーム360製品を押収。いずれも成分表の不当表示、あるいはEU規則に違反する美白クリームだった。この事件で、販売店のオーナーには罰金£6,500 (約86万円)、課徴金£8,010 (約106万円)が課された。

・2018年、London中心部「Southwark (サザーク区)」の強制捜査で、ナイジェリアから直輸入した違法な禁止クリーム約2,900製品が押収された。

・Loonの「Gatwick Airport (ガトウィック空港)」では、カメルーン発の飛行機から違法な美白クリーム約240kgが発見され、押収された。

 あまりにも、多くの違法美白クリームが闇市場に出回る一方で、捜査当局は、活動予算の削減にあって、その任務遂行に困難を極めている。

 なお、美白クリームを購入する際の注意点は、次のとおり。

・必ず、成分表をチェックすること。
・ハイドロキノンを含む美白クリームは危険。絶対に買わないこと。
・破格の値段で販売されているもの、成分表示がないものは、そのほとんどが「インチキ製品」だ。
・ネット購入には特に注意。
                                                                          (写真は添付のBBC Newsから引用)

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