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血液検査で自己免疫抗体を探れ:最先端の肺ガン診断技術! (BBC-News, September 10, 2019)

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 患者の血液検査結果シートをもっともらしく見て、白血球が多いの少ないのと診断する病院・医者は時代遅れだ。血液には、これまで考えられなかったほどの詳細かつ膨大な情報がぎっしり詰まっている。ただ、それが読み取れていないだけだ。

 ガンの中でも肺ガンは死亡率が高い (Scotland, Japanで第1位)。UKでは、肺ガン患者の約85%が、ガンが進行して体全体に転移するまで、気づかないという。これでは、手遅れになる。
 USの医療会社「Oncirmmune」が「immunodiagnostics (免疫診断学)」の粋を結集して開発した「EarlyCDT Lung test」は、「tumour-associated antigens (ガン腫瘍関連抗体)」に対して免疫システムがつくり出す「autoantibodies (自己免疫抗体)」7種を血液中に検知し、ガン腫瘍の存在を早期に発見することができる。

 St Andrew大学 (Scotland) の Frank Sullivan教授らの研究グループは、Glasgow, Lnarkshirer, Taysideに在住する50-75歳で、現在タバコを吸っているか、過去にタバコを吸ったことがある被験者12,209人の協力を得て、この「EarlyCDT Lung test」の臨床試験を実施した。

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 すると、肺ガンは肺ガンでも、その41.1%が初期段階 (ステージ1, 2)で、その腫瘍を発見できたという。この検査で発見できなければ、2年後にはステージが上がってしまっていた患者だった。もちろん、肺ガンによる死亡率も低下することが確認された。

 この「EarlyCDT」と「CT scan」を組み合わせた肺ガン検査は、画期的な成果を挙げており、初期段階の肺ガンを発見することに関しては「globally significant implications (世界的に重要な意義)」があると、Sullivan教授は述べる。

 Sullivan教授は、「EarlyCDT」血液検査を、肝臓ガン、卵巣・乳ガン、前立腺ガンの診断にも適用できないか、今後、研究を進める予定だ。

 なお、Sullivan教授らの研究結果の詳細は「The 2019 World Conference on Lung Cancer」にて発表された。

                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com