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肉食系と菜食系(vegetarians):どちらが病気になりやすいか? (BBC-Health September 5, 2019)

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 洋の東西を問わず、人々の食に対する好みは千差万別。
 肉が大好きで、肉とジャガイモがあれば、何もいらない、野菜など大嫌いという「肉食系の人 (meat-eaters)」もいれば、野菜以外の肉、卵、牛乳・チーズは一切食べない「完全 菜食主義者 (vegans)」や、肉は食べないが、野菜の他に卵、牛乳・チーズは食べる「菜食主義者 (vegetarians)」、それに、肉は食べないが野菜の他に魚介類も食べる「魚菜食主義者 (pescatarians)」もいる。

 では、その食事の好みによって病気になったり、ならなかったりするのか。
 Oxford大学の Dr Tammy Tongらの研究チームは、被験者48,000人に協力を依頼して集積した、被験者のカルテ、喫煙の有無、運動量などのデータ (18年間に及ぶ追跡調査データ)を分析し、食生活と病気との関連性を明らかにした。

 なお、被験者48,000人の、食事の好みの内訳は、次のとおりだった。
・meat-eaters  (肉食主義者):約24,000人
・vegetarians and vegans  (菜食・絶対菜食主義者):約16,000人
・pescatarians  (魚菜食主義者):約7,600人

 その結果、調査期間中に発症が確認された病気は
・coronary heart disease  (冠動脈心疾患CHD):2,820件
・stroke  (脳卒中):1,072件 (その内、出血性脳卒中300件)

 これをさらに、肉食系と菜食系 (plant-based diets)で比較すると、

・冠動脈心疾患の発症率は、肉食系 (meat-eaters)に比べて、菜食系の中でも「vegetarians and vegans)」は22%、「pescatarians」は13%低かった。しかし、
脳卒中罹患率に関しては、野菜中心の食事をとる菜食系は、肉食系に比べて20%も高かった。
 
 この原因として、菜食系の人はビタミンB12が不足がちになるためと考えられるという。しかし、被験者の病気については、何を食べるのかに関係するのではなく、その生活スタイルが重要な役割を果たしている可能性もある。
 結局、Dr Tongらの研究は、被験者が何を食べているのかに重点を置いた「observational study (観察調査研究)」であり、病気の「cause-and-effect (因果関係)」については明らかにできなかった。(研究内容の詳細は医学雑誌「The British Medical Journal」に発表。)

むすび:極端な肉食系、菜食系のどちらも、病気のリスクあり。食事はバランスが大切。
                                                                       (写真は添付のBBC Newsから引用)

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