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不眠症:USのエキスパートが語る「こうすれば熟睡できる!」 (RTE-News, August 10, 2019)

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 「寝るは極楽」、「寝るほど楽はなし」と言い、「ぐっすり熟睡する」ことを英語では「sleep like a log (丸太のように眠る)」とも言った。
 しかし、世の中には、この楽な「sleeping (寝ること)」に苦労している人が大勢いる。
その症状が「insomnia (不眠症)」。

 不眠症の人にとって、ベッドに入っても眠れないのは、目を開けて見る「nightmare (悪夢)」そのもの。
 
 ところで、不眠症に関しては、男女平等とはいかない。その比率は2:3と圧倒的に女性が罹りやすい。しかも、女性の約11%は質(たち)の悪い「chronic, unremitting insomnia(慢性の執拗な不眠症)」に苦しめられているという。
 いったい、なぜ。

 人は誰でも、年を重ねるにつれて脳内ホルモン「melatonin (メラトニン)」の分泌が減少する。このホルモンは、体内時計の「circadian rhythms (概日リズム)」をコントロールしている大切なものだ。
 さらに、女性は「preadolescence (思春期前)」から「menopause (閉経)」に至る過程で、女性ホルモン「estrogen (エストロゲン)」が、めまぐるしく変動する。これに、毎日の生活や家族の健康の心配、職場のストレスが重なると、夜になって、女性がベッドに就いても、頭の中は興奮状態。目が冴えて眠れないことになってしまうのだ。

 では、どうすれば良いのか。熟睡できる秘訣はあるのか。
 この疑問に、Dr Shelby Harrisが答える。Dr Harrisは「睡眠障害 (sleep disorders)」、「不眠症 (insomnia)」治療のエキスパートで、最近 (July 2, 2019)、以下の著書を執筆、出版している。

・ The Women's Guide To Overcoming Insomnia: Get a Good Night's Sleep Without Relying on Medication, W. W. Norton & Company, 2019
 
本のタイトルは、「不眠症を克服するための女性健康ガイド:医者に頼らないでぐっすり寝よう」

 そのDr Harrisは、不眠症の解決策として、次の5項目を挙げる。

1.Go to bed only when sleepy (眠くなるまで、ベッドに入らない)
「ベッドに入ったら、自然に眠くなる」と考えてはいけない。当たり前のことだが、あくびが出て、まぶたを開けていられないほど眠くなってからベッドに入ると、快眠できる。

2.The bed is only for sleep(ベッドに入ったら、寝るだけにして)
 ベッドに入って、スマホをいじったり、TVを観るなど「tossing and turning (ゴロゴロ)」しながら時間をつぶしていると、目が冴えて眠れなくなる。
 就寝前には照明を絞って、本を読んだり、ゲームや絵を描いたりして、静かなひとときを過ごすこと。そして、眠くなったらベッドに入る。これが基本だ。
 就寝直前まで、スマホやパソコンのキーボードを叩いたり、過激なアクションTV映画を観ていては、一日の仕事で疲れ切った脳に余計な興奮を与えるだけだ。これでは、誰だって眠れない。
 ただし、基本通りに、静かな夜を過ごして、ベッドに入り、それでも眠りにつけないときは、一旦、起きて、本などを読み直した方が良い。

3.If you're hesitant to get up because you think you're about to fall sleep (もうすぐ眠れそうに思えて、ベッドの中でグズグズ)
 ベッドに入っても、なかなか寝付けないのは、まだ、体が眠くなっていなかった証拠だ。こんなときは、グズグズせずに、さっさと起きて、眠くなるまで、静かな夜を過ごすこと。

4.The clock is - and isn't - your friend (時計を気にするのは、時によりけり)
 体内時計のリズムを保つためには、できるだけ就寝・起床の時間を決めた方が良い。
 今日あるいは明日(あした)が休日だからと、夜遅くまでテレビを観たり、夜遊びに出かけると、体内時計が狂う原因になる。
 しかし、夜半の就寝中は、時計を一切無視すること。眠れなくなって、「どれだけ時間が経ったのか」と気になり、時計を見るなどは「以ての外」。ますます目が冴えるだけだ。

5.Don't start your day until the alarm clock's gone off in the morning (目覚しセット時間よりも早く起き出さない)
 朝になって、たまたま、目覚し時計にセットした時間よりも早く目が覚めてしまった。そんなときは、すぐに起きだして、1日のスタートを切るよりも、ベッドの中でうつらうつらと、静かに朝が明けて行く時間を楽しんだ方が良い。体内時計のリズムの調整に役立つ。
                  (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie