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食べ残しのエビの殻が「包装フイルム」に変身:安全で環境負荷ゼロ! (BBC-News, July 25, 2019)

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 まったく理解不能
 意のままにならない社会に対する恨み・不満が募ったか、それとも自暴自棄。あるいは、付近の住民に対する嫉(ねた)み、はたまた、気が変になった異常人格者か。
 なに、辺り構わず、車の窓からゴミ袋をポイ捨てする「ヒト属 (Homo)」のことだ。

 破けたゴミ袋から食み出しているのは、ビール缶に食べ残し、プラスチック容器など。その心には、自分の汚物を他人に片付けさせて、鬱憤を晴らすような醜さがある。

 地球上の人類77億人の数%ないし数十%が、常軌を逸して、プラスチックゴミを道路・公園、野山や河川・海に棄てたせいで、世界の、どの海もプラスチックゴミ (マイクロプラスチックを含む)が漂い、今や、海鳥の90%の胃袋からプラスチック破片が見つかるという。

 確かに、ほとんどのプラスチック製品は、日光を浴びると劣化して、ボロボロになる。しかし、それは、人間の数世代にわたる年月を経ても、無に帰することはない。

 一方で、プラスチック製品の使用を直ちに止めるわけにはいかない事情もある。
 たとえば、家庭で消費される食料の冷蔵保存には、プラスチックのフィルム・容器が欠かせない。
 Scotlandのベンチャー企業「CuanTec」は、水産加工業界で大量に廃棄される「langoustine (ヨーロッパアカザエビ)」の殻から食品包装用フィルムをつくり出すことに成功した。
 これであれば、たとえ、不心得者が自然界にポイ捨てにしたどころで、3ヶ月以内で生分解し、土に戻って完全に消えてしまう。

 技術開発に当たった Dr Gait Murray-Greenによると

"To put it bluntly, we take the bits of scampi you don't want to eat and we ferment that in order to extract a natural biopolymer, chitin."
[ ざっくばらんに言って、誰も食べたくもないアカザエビの殻をちょっとばかり戴いて、これを発酵させると、天然バイオポリマーのキチンが抽出できるのさ。]

 その後、粉末状のキチンを「sodium hydroxide (水酸化ナトリウム)」で処理して、可溶性生成物「chitosan (キトサン)」をつくると、これが食品包装フィルムの原材料になる。

 自然環境破壊も、ここまで進んでしまったら、少々透明フィルムの製造コストが高いとか、処理プロセスが複雑し過ぎるなどと、言っていられない。
                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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