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猛烈な熱波:とんでもないほど暑いのは、誰のせいだ! (BBC-Science & Environment, July 2, 2019)

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 この6月末、ヨーロッパを直撃した強烈な「熱波 (heatwaves)」。その原因は、もちろん「気候変動 (climate change)」がもたらした「global warming (地球温暖化)」にある。ただ、運の悪いことに、大西洋上に発生した暴風とヨーロッパ一上空に発達した高気圧が重なり、北アフリカサハラ砂漠から熱風が吹き付けた。
 
 これによって、6月28日(金)、南Franceの町「Gallargues-le-Montuex (ガラルグ・ル・モンテュ)」で気温45.9℃を記録した。Franceでは、直ちに「red alerts (非常警報)」が発せられ、学校は閉鎖、試験は延期になった。France以外でもSwitzerland, Austria, Germany, Spainで軒並み、6月の最高気温を更新した。

 Oxford大学の Dr Friederike Ottoらの研究グループは「The EU's Copernicus Climate Change Service (EU コペルニクス気候変動サービス)」のデータを解析し、このような異常な熱波の発生する確率は、気候変動が起こる前に比べて、少なくとも5倍に跳ね上がったと発表した。
 なお、今後、早急に「climate mitigation actions (気候変動緩和策)」に取り組まない限り、今世紀末までにフランスの最高気温は50℃を超え、熱波の発生確率も100陪以上になると見込まれている。

 すでに、ヨーロッパにおける 6月の平均気温は、100年前に比べて3℃上昇し、世界全体でも1℃上昇している。
 この数年、誰もが予想もしなかったほどの熱波。また、それによって、France, Germany, Spain , Russia、USなどで大規模な山火事が頻発するようになった。これは、いずれも、化石燃料から排出されるCO2、大気汚染、無秩序な森林開発などが引き起こした「気候変動」の影響だ。

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 このまま「global warming (地球温暖化)」が続くと、気候変動の抑制に関する「The Paris climate agreement (パリ協定)[2015年]」で定めた『世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃に抑える』条項はすぐに破綻しかねない。
 2℃どころか、今世紀末、3℃の上昇は避けられないとの見方が出始めている。

謝辞:この一文をまとめるに当たって、以下の優れた「The Guardian」の記事も参照した。記して謝意を表したい。

The Guardian: July 2, 2019
・Climate change made European heatwave at least five times likelier
                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com