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毎日まいにち、海藻食べて生き残ったヒツジ:そこは遙か北の孤島 (BBC-News, June 17, 2019)

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 Scotlandは北の国。その北東端に「Orkney islands (オークニー諸島)」が点在する。そのまた北の端の、北緯 59.37度の海面に浮かぶ小島が「North Ronaldsay (ノース・ロナルドゼィ島)」。面積がわずか690haの荒涼とした地に、住人約60人が住む。

 この島の波打ち際の「foreshore (前汀)」は、高さ6 ft (約180cm)の石垣 (dyke)で、ぐるりと囲まれている。それは延長13 miles (約21km)に及ぶ、その壁は、1800年代に岸辺の石を積み上げて造られたもの。これは、もちろん、海からの強い風を防いでくれる。しかし、この島の石垣の壁の目的は、他にもあった。

 なんと、壁の外、すなわち海辺で飼っているヒツジの群れ「North Ronaldsay sheep (ノース・ロナルドゼィ種)」が、島の内部に入らないように囲っているのだという。つまり、島の内陸部に生えている柔らかい草を食べさせないためだ。

 では、このヒツジたちは、何を食べて生きているのか。草木が一本も生えていない、ゴツゴツした波打ち際の岩場では、あるものと言えば「seaweed (海藻)」ぐらい。

 これはまた残酷な光景だ。ヒツジたちは、あえて、海藻しか食べることを許されていないのだ。
 この北の最果ての小島で、かろうじて生き長らえたヒツジが、いつの時代に誰によって、連れて来られたのかは、定かでない。しかし今から約3,000年前の鉄器時代には、すでにこの地でヒツジが海藻を食 (は)んでいたという。
 過酷な環境で飼育されたヒツジの肉は、ミネラルが豊富な「North Ronaldsay mutton」として、高値で輸出され、また、そのヒツジの毛からとれる「wool(羊毛)」も、高品質な商品として世界中で取引されている。

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「The North Isles Landscape Partnership」、「The National Lottery Heritage Fund」はこの島の「wardens (監視人)」を募集している。主な仕事は、島の経済を担う、特異なヒツジの種「North Ronaldsay sheep」を飼育することと、壊れた石垣の補修作業だ。任期は3年。体が丈夫で、機転が利き、はつらつとして仕事のできる人。石積みの経験は問わない。

おわりに:このヒツジたちは、なんの因果で北の果てに生まれたものか。荒波が打ち寄せ、寒風が吹きすさぶ岩場に閉じ込められ、毎日まいにち、来る日も来る日も、塩辛い海藻を食べ続けて、一生を終えるなど、まるで地獄絵のようだ。

                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

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