ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

Walesの小さな村で「結核」が大流行:結核菌は決して死滅しない! (BBC-News, May 30, 2019)

f:id:hiroshinews:20190612044300p:plain

 江戸の頃まで「労咳(ろうがい)」と呼ばれ、「不治の病」として人々から恐れられた「tuberculosis (結核TB)」。その感染力は強く、特効薬の抗生物質ストレプトマイシン」が開発されるまでは、多くの人命を奪った。また、近年になっても、医者の診断・措置ミスで、結核が、あっという間に人から人へと広がったケースも少なくない。

 さて、Wales南部の「Camarthen Bay (カマーゼン湾)」に面した都市「Llanelli (ラネリィ)」の近くに、小さな village (村)の「Llwnhendy (リウィンヘンディ)」がある。
 「Public Health Wales (ウェールズ公衆衛生局 PHW])」によると、Wales全体で結核感染者と診断される患者は毎年100人程度。ところが、この村は異常だ。2010年から数えて29人が結核の治療を受けた。さらに、結核患者に接触した恐れがあるとされ、検査を受けた人は約80名。

f:id:hiroshinews:20190612044424p:plain

 PHWは、Llwnhendyのパブ「The Joiners Arms」が怪しいとみる。このパブで2005-2018年の間に働いていた店のスタッフと顧客は、結核に感染している疑いがあるとし、心当たりのある人は、当局に出頭して検査を受けるようにと呼びかけている。

 なお、「結核TB」に関する注意点は、次のとおり。

結核は肺に感染することが多い。しかし、結核菌は体のどの器官にも取り憑く。
・人から人へと感染し、結核菌感染者が発するクシャミや咳の飛沫を吸い込んで感染する。
・顕著な症状は、しつこい咳。3週間以上も続く。
・深刻な感染症ではあるが、治療可能。(ただし、近年、医療関係者は、抗生物質の効かない多剤耐性結核 (MDR-TB)に悩まされている。)

むすび:結核菌は決して地球上から姿を消したわけではない。菌は、誰かの体にひっそりと隠れて進化し、抗生物質に対する耐性力を強めている。海外旅行では、とくに注意が必要だ。

               (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com