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カエルのうたが聞こえない!:カエルに絶滅の危機が..... (BBC-Science & Environment, May 10, 2019)

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 『やせ蛙まけるな一茶ここにあり』は、「鳥獣戯画」の一場面を心に抱かせる名句。そのカエル (frogs)が、今、苦戦している。

 カエルの先祖は 2億6,500年前の「Permian (ペルム紀)」に地球上に出現したとされ、現在、その仲間は世界で7,000種以上。しかし、カエルの種の40%は絶滅の危機に瀕している。「ZSL's Institute of Zoology(ロンドン動物学会動物研究所)」のDr Stephen Princeらが「Global Change of Biology」に発表した研究によると、その主な原因は次の3点。

・climate change:気候変動
habitat loss:生息地の喪失
・disease (Ranavirus):病気の蔓延 (ラナウィルス症)

 人類は産業革命以降、多くの森林を手当たり次第に伐採し、湿地帯を埋め立てては農地や住宅地として売却し、膨大な量のCO2を排出して温暖化を加速させた。その結果、あの愛嬌を満面にたたえたカエルの顔にも陰りが差してきた。異常な地球温暖化は、「fish virus( 魚類ウィルス)」を進化させて「Ranavirus (ラナウイルス)」をつくり出し、「mphibians(両生類)」に取り憑いたのだ。

 このウイルスは強烈で、「tadpoles (オタマジャクシ)」が感染すると、一夜にして池の中のオタマジャクシは全滅するという。
 このまま地球温暖化が進んでラナウイルスが蔓延すると、今後50年間でカエルは地球上から姿を消す恐れがある。
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 この「Ranavirus (ラナウイルス)」が Englandのカエルを襲っている。池のカエルを救うためには、次のようにして、その住処 (すみか)を涼しい環境にすること。

・木杭を池に巡らす
・池の周りに植物を植える
・木陰をつくる
・池の水深を深くする

 いつの日か、子ども達にとって「オタマジャクシ」は、見たことのない不思議なものになり、「やせ蛙の句」もGrimmの「カエルの王様 (Der Froschkönig)」も理解できないことになりかねない。
                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com