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6,000年前「ストーン・ヘンジ」を造ったトルコ系移民:その興亡新説! (BBC-Science and Environment, April 16, 2019)

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 「日出ずる国」とは、日本だけとは限らない。古代ギリシャ人は、東方の小アジア一帯をギリシャ語で「Anatole (日出ずる国)」と呼んだ。現在のトルコに当たる地域「Anatolia (アナトリア)」のことだ。

 そのアナトリアで、新石器時代の、今から約8,000年前 (6,000BC)、民族の大移動が始まった。やがて、旅の途中で、アナトリア人は二手 (ふたて)に分かれる。一方は、ドナウ川  (Donube)を遡り、他のグループは「Mediterranean (地中海)」ルートをとって西へと向かった。大陸の海岸沿いに歩いたり、ボートに乗って島から島へと渡り歩き、西の果て「Iberia (イベリア半島)」にたどり着く。
 そこから、今度は、フランスの北部を通過し、Walesの西海岸あるいは England南西部の海岸から Britain (ブリテン島)に上陸する。およそ4,000BCのことだった。

 その頃、Britainには「hunter-gathers (狩猟採集民族)」が幾つもの小グループに分かれて勝手気ままに暮らしていた。しかし、農耕の民「アナトリア人」に手もなく征服されてしまう。ごく少数の先住民が、命からがら Scotland西部に逃げ伸びたという。

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 新石器時代の Britainの先住民は、浅黒い肌で、目の色はブルーかグリーンだった。ところが、あっという間に、その先住民は絶滅に追いやられ、Britainでは「paler-skinned (色白の肌)」をして、目は茶色か黒で、髪の毛が「dark-brown (焦げ茶色)」の民族が、全土を支配する。

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 そして、移民のトルコ系アナトリア人は、穀物を栽培し、巨石文化を創り上げた。
Wiltshire (ウィットシャー州)の「Stonehenge (ストーン・ヘンジ)」は、その頃、アナトリア人が造った遺跡だ。

 アナトリア人の Britain征服は約1,500年間続いた。
 しかし、新石器時代が終わりに近づいた約2,450BCの頃、「ヨーロッパ本土 (mainland Europe)」から Britainに押し寄せた「Bell Beaker people (ビーカー人)」によって、アナトリア人はことごとく駆逐されてしまう。

 なお、「Neolithic (新石器時代)」の 6,000BCから2450BCに至るBritainの歴史は、「University College London」のMark Thomas教授、「The Natural History Museum in London (ロンドン自然史博物館)」の Dr Tom Boothらの研究グループが、UK全土ならびにヨーロッパ各地で発掘された「human remains (人骨)」の DNAを詳細に解析し、相互に比較して明らかにされたものだという。
 研究の詳細は科学雑誌「Nature Ecology & Evolution」に発表された。
                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

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