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史上初の「ブラックホールの素顔」:実物は美しく輝いていた! (BBC-Science & Environment, April 10, 2019)

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 理論上、宇宙に存在すると考えられて来た「ブラックホール」。ついに、その姿が電波望遠鏡で捉えられた。史上初の実像の「black hole」は、「Galaxy M87 (星雲87)」の中で発見され、地球から1兆kmの5億倍 (5×10の21乗km) の距離にあって、強烈な光のリングに囲まれ、強い電波を放っていた。直径は400億km (地球の300万倍)、太陽系4個が並べてスッポリ入る大きさだ。その質量は、太陽の65億倍と、とてつもない「monster(モンスター)」。

 Radboud大学のHeino Falcke教授によると、宇宙に存在するブラックホールの中でも、ヘビー級チャンピオンだと言う。
 ブラックホールは「ring of fire (火炎リング)」で取り囲まれ、「bright halo (まばゆいハロー)」を放っている。これは、ブラックホールに吸い込まれた「superheated gas (加熱ガス)」が作り出していると考えられ、その明るさは、M87星雲に存在する数十億個の星全体よりも明るく輝く。

 ブラックホールの外縁に当たる「event horizon (イベント・ホライズン)」は「a point of no return (後戻りできないポイント)」。どんな物質、たとえ光であっても脱出できない空間だ。しかし、ブラックホールの中は、以外にも「empty (無)」ではないと言う。そこは、膨大な物質が高密度に詰め込まれた空間であり、強い重力を作り出している。

 M87星雲のブラックホールの撮影には、南北アメリカ大陸、ヨーロッパに設置された電波望遠鏡8基をネットワークで結んで「The Event Horizon Telescope, EHT」を構成し、各天文台のデータが総合解析された。
 研究者たちは、銀河系(The Milky Way)の中心にある「supermassive black hole (超大質量ブラックホール)」の撮影も試みているが、このブラックホールの「ring of fire (火炎リング)」は「smaller and dimmer (小さくて、ぼんやり)」しているため、その姿を捉えるのは難しいのだそうだ。

 さて、ブラックホールの撮影に成功したものの、その周りに輝く「ring of fire (火炎リング)」がどのようにしてつくられたのか、また、ブラックホールに吸い込まれた物質に何が起こっているのかについては、依然不明。

 なお、一連の研究結果は、4月10日発行の「Astrophysical Journal Letters」に掲載された。
                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

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