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その土・日の朝ねぼう!:1週間分の寝だめのつもり? (BBC-Health, Feb 28, 2019)

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 ナポレオンが3時間しか眠らなかったといって、睡眠を十分にとらないとどうなるか。
 イライラして、ナポレオンのように、他人のことなどに耳を傾けず、お腹が出っ張り、糖尿病の発症リスクが高まる。
 では、1週間のうち、平日は忙しく(パソコン・スマホ画面を見続けて)、睡眠が十分に取れない人が、土・日の休日に、好きなだけ「朝ねぼう (lie-ins)」して、1週間分の寝だめをすると、「睡眠不足 (sleep deprivation)」が原因の「deteriorating metabolic health (代謝異常)」を正常に戻すことができるか。

 この問題の解明に、Colorado Boulder大学の Dr Chris Depnerらの研究グループが取り組んだ。被験者36名は、実験開始から3夜だけ、みな同じように研究室に寝泊まりして、体重・血液検査などの健康チェックを受けた。
 その後、次の3グループに分かれた。

・Group A:9夜連続して睡眠時間5時間に制限
・Group B:平日は睡眠5時間、土・日は好きなだけ朝ねぼう (9日間)
・Group C:9夜、睡眠9時間 (対照グループ)

その結果、睡眠不足状態のA, B グループには

・体重が平均 2.2lbs (約1kg)増えた。
・「インスリン感受性 (insulin sensitivity)」が低下し、血糖値をコントロールする働きが悪くなった。
・とくに、土・日に朝ねぼうが許されたBグループでは、インスリン感受性が 9% - 27%も減少した。(Aグループは13%減)
・Bグループの土・日の朝ねぼうは、好きなだけと言っても、プラス 66分 (平均値)だった。

結論:平日の睡眠不足に、土・日の寝だめの効果なし。就寝前にはスマホ・パソコンを使用せず、また、規則正しい就寝・起床で、十分な睡眠をとるのが一番。

 なお、Dr Depnerらの研究の詳細は、医学雑誌「Current Biology」に発表された。

                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com