「insect (昆虫)」の語源はラテン語「insectum」。節のある生物という意味だ。
その昆虫をヒト属(Homo)は、虫けら。虫けらと蔑(さげし)むが、虫だって、
・Even a worm will turn. 一寸の虫ににも、五分の魂。
世界の農産物 (crops)の受粉は、その75%を昆虫が担い、ミミズのように、せっせと土壌を豊かにしてくれる虫もいれば、有害な微生物・生物をコントロールするのに一役買っている仲間もいる。その上、たくさんの鳥・魚、爬虫類のエサになり、地球上の「food chain (食物連鎖)」の一角でもある。まさに身を挺して生物圏の重要な役割を果たしているのだ。
その昆虫が、地球から姿を消すことは、生物の多様性と、バランスの取れた生態系が失われることを意味し、ヒト属「Homo」の生活にも深刻な影響を及ぼしかねない。
しかし、Sydney大学 Dr Francisco Sánchez-Bayoらの研究グループが科学雑誌「Biological Conservation」に発表した研究調査の結果は、「gravely sobering (極めて衝撃的)」だった。
なんと、地球上に生息する全昆虫種の 1/3が「endangered species (絶滅危惧種)」に区分され、今後、数十年の間に、昆虫の 40%が。地球上からその姿を消す可能性があるというのだ。
その原因は、次の4点にある。
1.The loss of habitat:生息環境の喪失(集約農業、都市化、森林破壊の影響)
2.Increasing use of fartilisers and pesticides:化学肥料と農薬の使いすぎ
3.Biological factors:外来種、病原菌などの生物学的要因
4.Climate change:気候変動
昆虫の種、それにその個体数が急減して喜ぶのは、天敵から解放される「pest insects (害虫)」の「houseflies (イエバエ)」や「cockroaches (ゴキブリ)」ぐらいだ。
さて、100万年後の地球。それまでに生き残った生物は、極寒、極暑、殺虫財に耐え、放射能にさえ抵抗力をつけたハエ・ゴキブリ、それにキノコや細菌の仲間だけかも知れない。
(写真は添付のBBC Newsから引用)