HIN1型。この冬、UK、Europeはじめ世界中に広がると予想されるインフルエンザが特定された。
「Public Health Wales (ウェールズ公衆保健局)」「Pathogen Information Unit (病原体情報科学ユニットの Dr Tom Connorらの研究グループが、Wales各地の病院で採取されたインフルエンザ患者のサンプルについて、ウイルス DNA配列 (DNA sequences)と、ウイルスの遺伝子情報の運びや「RNA (リボ核酸)」を分析した結果だ。
現在、ウイルスの DNA配列は24時間以内に解析できる体制にあるという。今回の Dr Connorらの解析データは、世界中の医療データベースに配信され、今後の治療に役立てられる。また、WHOは、このデータをもとに次年度のワクチンの開発に着手する予定だ。なお、ワクチンの製造には、通常、約 6ヶ月が必要とされる。
H1N1型は、抵抗力の強い若い世代の人にも感染リスクが高いインフルエンザだ。幸い、今年、準備されたワクチンは、H1N1型ウイルスの遺伝子にマッチングしているものの、「万全」の保証 (guarantees)はない。
昨年度に流行したインフルエンザ H3N2型では、抵抗力の弱い人や高齢者の間に感染が広がった。Walesでも、命を落とした患者数が、例年に比べて2倍以上となり、過去10年間で最悪の事態であった。
なお、昨年度に準備されたワクチンが、H3N2型に対して十分な効果を示さなかったことも、被害を大きくした原因とされる。
結論:イギリスの例から分かるように、ワクチンを受けたからと言って安心できない。少なくとも今後数ヶ月間は、できるだけ人混み (あるいはクシャミや咳き込んでいる人)を避け、外出から帰ったら、うがいと手洗いを欠かさずに、十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事で免疫力を高めることが大切だ。
病気・怪我の予防(リスク回避)の原則は、リスク要因をできる限り排除すること。
(写真は添付のBBC Newsから引用)