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若いボクサーの死で分かった頭部損傷の怖さ:命とりになることも! (BBC-News, November 16, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/872/cpsprodpb/B277/production/_104178654_miketowell.jpg

 他に人生はなかったのだろうか。Scotlandのボクサー「 Mike Towell (マイク・トーウェル)」のことだ。2016年9月29日、Glasgowの「The Radisson Blu Hotel」で開催されたボクシング試合の 5回戦。対戦相手はWelshman Dale Evansであった。Mr Towellは強烈なパンチを頭に受けて、リングに倒れた。そのまま立ち上がらない。

 すぐに医者がリングに上がって応急処置を施した後、Mr Towellは「Queen Elizabeth University Hospital (クイーン・エリザベス大学病院)」の「A&E (救急救命センター)」に運ばれた。しかし、意識を取り戻すことはなく、翌日の 9月30日、息を引き取った。わずか25歳の生涯であった。

 その後、大学病院等の医療対応が適切であったのか、疑問視され、Dr Richard Stephen Cookeが、「annual boxing medicals (ボクサー年次医療検査)」、「medical records (カルテル)」、A&Eで撮った「CT scan」映像、「post-mortem report (検視報告書)」などを精査して、死亡原因は「脳内出血 (brain bleed)」と、結論づけた。

 Mr Towellは、Mr Evansとの試合前の数週間、ひどい頭痛がして「Ninewells Hospital」で「CT scan」検査の申し込みをし、「sparring (スパーリング)」も止めていたという。どうやら、以前から「chronic subdual haematoma (慢性硬膜下血腫)」を病んでいて、これが、パンチを浴びて脳内出血につながった、と Dr Cooleは見る。

 Mr Towellが病院に担ぎ込まれたとき、「不運で悲しいことに (unfortunately and sadly)」、瀕死の「致命傷 (fatal injury)」を負っていて、ほとんど意識がなく、「意識度 (level of consciousness)」を現わす「Glasgow coma scale (グラスゴー昏睡スケール)」は4 (正常値は15)だった。
 さらに、Dr Coole自身、Dr Towellと同様の状態の患者に遭遇した際には、外科手術に踏み切ることはないと話す。つまり、大学病院が外科手術を見送ったことに対して適切な判断であったとの結論だ。

 ボクサーは「head injury (頭部損傷)」を受けることが多い。傷は自然に治癒することもあれば、Mr Towellのように、古傷がさらに悪化して死に至ることもある。
 リングの上で殴り合うボクシングは、やはり命がけの仕事だった。
 
                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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