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 美少年「ナルシス」の生まれ変わりを:DNA解析で特定 (BBC-Sci & Env, November 5, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/936/cpsprodpb/D4B7/production/_104155445_rhsrodneylay.jpg

 古代ギリシャ人がギリシア神話として伝承した「Narkissos (ナルキッソス)」。英語では「Narcissus (ナルシッサス)」、仏語では「Narcisse (ナルシス)」は、金髪で青い目をした美少年であったという。

 ニンフ (nymph)の「Ekho (エコー)」は、そのナルキッソスに、身が細るほど恋い焦がれるが、ナルキッソスはこれに気づかなかった。「Ekho」は失望し、ついにその声だけを残して、地上から消えてしまう。
 森のニンフたちは、このことを知って怒り、復讐の女神に願い出て、ナルキッソスに罰を与えてもらう。その罰は苛酷だった。
 
 ある日、ナルキッソスが池の水面 (みなも)をのぞくと、そこに見たこともないほど美しく愛らしい少年の姿が映っているではないか。ナルキッソスはそれが自分の姿であることに気づかず、その美少年に激しい恋をし、恋い焦がれて、その池のほとりで命を絶ってしまう。
 その後、ナルキッソスが倒れた地に、ほのかな芳香を放つ、真っ白な1輪の花が咲いた。それが「Poet's daffodil (クチベニ水仙)」、学名「Narcissus poeticus」だった。

 それから、数千年の月日が過ぎた。「ヒガンバナ科(Amaryllidaceae )」の「Narcissus (スイセン属)」の品種 (species)は、品種改良種あるいは自然界の混雑種が増え続けた結果、今では、1,500種を越えるまでになった。
 これほど、品種が増えると、球根の特徴から品種を見分けるのは不可能。花壇やコンテナに「クチベニ水仙」の球根と思って、秋口に植え付けても、春になって咲いた花の色がそろわない。それが園芸家の悩みの種だった。

 そこで、「The Royal Horticultural Society (王立園芸協会RHS)」とReading大学は、共同でクチベニ水仙の「葉緑体 (chloreplast)の遺伝子コード (genetic code)を解析し、品種特有の遺伝子マーカーの発見に成功した。
 この発見によって、水仙の球根を DNA検査に通すだけで、どの品種のものか、正確に特定できるようになったという。

                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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