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「賽 (さい) の河原の石積み」がアートだって?:鬼が笑う不謹慎さ! (BBC-News, August 11, 2018)

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 子どもの頃、河原や海辺で小石を積み上げて遊ぶと、大人の人にそんなことはやめるようにと叱られた。縁起が悪いとも言った。「1つ積んでは父のため、2つ積んでは母のため、...... 」とは、日本人の誰もが知っている「賽(さい)の河原の石積み」。「せっかくの努力がむだになる」ことの喩(たと)えだ。
 しかし、この喩えは、親に先立ってあの世に旅立った子どもが、鬼に邪魔されながらも、賽の河原で親の供養にと、石を積み続けるという言い伝えに由来する。

 このことを知らない小さな子どもでもない限り、静かな河原・海辺で沢山の石積みが林立しているのを目にするなら、不気味さと居たたまれない不安の気持ちに襲われよう。まして、身内・親戚、知人の子どもに不幸があった人にとっては、なおさらのことだ。

https://ichef.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/0F98/production/_102929930_rockstack2.jpg

 さて、Scotlandの海岸で、この「石積み (rock stacking)」が論争の的になっている。
 何がブームの火を付けたのか、このところ、海岸の至る所で「石積み」、「石塚 (rock carins)が出現し、環境保護団体を困らせている。一部のScotsは、これを「art」と称し、James Craig Pageなどは、Scotland東部の小さな港町 Dunbar (ダンバー)」で、「石積み競技大会」まで計画するしまつだ。
 さらに、これを正当化するために、精神疾患の治療効果まで持ち出す。「注意欠陥・多動性障害 ADHD (Atention-deficit hyperactivity disorder)」の子どもの情緒教育に効果があるというのだ。その主張は

"The benefits to mental health far outweigh any harm that is being done to the environment."
[ 精神疾患を患う子どもに医療効果あるならば、たとえ、どんなに自然がダメージを受けたとしても、それは許されるべきだ。]

 しかし、「何らかの利得 (benefits) のために、自然を犠牲にしてもやむなし」とする考え方 (thoughts) は危険だ。
 かって、「尾瀬」の自然が消滅の危機にさらされたのも、「自動車道」工事の利権にこだわる国土開発派が、交通の利便性を第一に掲げて、工事貫徹を主張したためだ。
 また、その際、著名な(大学の?)植物学者が「手つかずの尾瀬の自然」に踏み込んでは、学問のためと屁理屈を並べて、手当たり次第に貴重な植物を採取した。その量は馬に積み込んで立ち去るほどだったという。
 
 まだある。自称自然愛好家の写真マニアも、会心の1枚をカメラに納めるためにと、何のためらいもなく、撮影に邪魔な木の枝を切り落とす。
 また、博物館やマニア向けの店頭で並んでいる化石標本。あれは、化石マニアや地質屋(geologistsとも呼ぶ)が、ところ構わず石を叩き割って探し出した商品だ。表向きは学問のためと称し、公園内の岸壁あるいは海岸の石さえ、ひたすらハンマーで叩き割るその姿には、常人の自然に対する慈愛など、微塵も感じられない。

 さて、話しを「石積み」に戻す。
 どうしても、石積みにこだわるならば、それを楽しんだ後は、「The Blue Planet Society」の創設者 Mr John Hourstonの主張するように、少なくとも、元の海岸の状態に戻すのが礼儀ではないかと思う。石ころを積み上げては、これを「art」と誇らしげに、そのまま、その場を離れるなど、キャンプの後で、ゴミを散らかして立ち去る不心得者と同じではないか。だれもそんな「ゴミなど」見たくもないのだ。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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