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女性は40代から要注意!:脳の健康維持には「よもやま話」 (BBC-News, July 14, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/936/cpsprodpb/7905/production/_102518903_jan2.jpg

 人は、新聞の三面記事を見下して、「ゴシップ記事」とも言う。「gossip (ゴシップ)」とは嫌な言い回しだが、その言葉の変遷ほど「gossip」に富んだものも珍しい。

・中世初期の「Old English (古英語)」では、「gossip」は「godsibb」と書かれ、その意味は godfatherまたは godmotherであった。
・ところが、1,300年代になると「gossip」が「close friend (親しい友人)」として使われ、
・1,500年代には「a person who gossips (おしゃべりな人)」に変わり、
・19世紀に入ると、「casual conversation about other people (他人のうわさ話)」の意味となった。

 日本語としても使われるゴシップには、ことばに棘(とげ)があり、意地悪さが感じられる。ここは、さらりと、「よもやま話」とでもしたいところだ。
 そのむかし。水汲みも洗濯も地域住民の共同の場で行なわれたころ、おかみさん達のストレス発散は、そこで繰り広げられた「世間話 (井戸端会議)」であったという。今、気の合った仲間同士の会話の場は、スマホの「ソーシャル・メディア」。
 そのスマホ。はたして、本当にまともな会話ができているのだろうか。

 女性は、一般に、45歳頃からホルモン「Oestrogen (エストロゲン)」の分泌が少なくなり、体に変化が現われ始める。それも100人に1人は、40歳前に次のような「menopause symptoms (更年期症状)」を発症する。

・hot flushes:顔面紅潮
・night sweats:寝汗
・difficult sleeping (insomnia):不眠
・low mood or anxiety:気分の落ち込み、不安
・feeling isolated and stressed:孤独・ストレス感

 しかし、現代にあっても、「menopause (閉経)」に伴う体のトラブルは「a bit like a hidden taboo (ちょっと憚 (はばか) られるタブーな話)」。
 そうかと言って、「うつうつとした気持ち」を心の中に溜め込んで、発散しないでいると、脳の前頭皮質 (prefrontal cortex) と大脳基底部 (basal ganglia) にダメージを与えかねない。いずれも、意思決定 (division making) や認知能力 (cognitive ability) に関与する大切な部位だ。

 そこで、「mindfulness practitioner (思いやり実践家))」でライフ・コーチのMs Philomena Jordan-Patrikiosは、Wales南東部の都市 Newportで、表通りからは見えにくい古い教会を改築した「Barnabas Arts House」に、「pop-up menopause cafe」をオープンさせた。ねらいは、コーヒーを飲みながら仲間とのきずなを深め、女性の悩みが共有できる「safe space (心休まる居場所)」をつくること。もちろん、カウンセラーのサポートも受けることができるという。
 相手の話に耳を傾け、また、自分の気持ちを伝え合う「語らい(talking and learning)」は、本来「gossip」とはまったく違う発想と理念ではないだろうか。

 人は、直接、顔を見て互いの気持ちを伝え合うことが、いかに重要であるか。それは、科学がどんなに進歩、発展しても、変わることはないはずだ。

 なお、医学系の学生、MDには、次の1冊を薦める。
・Marianne J. Legato: Eve's Rib; The New Science of Gender-Specific Medicine and How It Can Save Your Life, Harmony Books, 2002

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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