色の3原色の1つ「cyan (シアン)」は、緑がかった明るい青。英語「cyan」の語源は、ギリシャ後の「kuaneos」にあり、その意味は「lapis lazuli (ラピスラズリ)」の深い青色 (dark blue)だった。
それが19世紀になって、イギリスではなぜか、現在のような「シアン」色を現わすために使われ始めた。その経緯が不明な不思議な色だ。
ところが、「cyan (シアン)」の不思議は、まだ続いた。
Manchester大学の Rob Lucas教授らの研究グループは、「cyan」の色には、人間の「眠け (sleepiness)」をコントロールする機能があることを発見したのだ。
しかも、肉眼 (naked-eye)で見なくとも、体が「cyan」の光に反応し、唾液 (saliva)中の睡眠ホルモン「melatonin (メラトニン)」も変化することを突き止めた。
つまり、周囲の色彩あるいはパソコン画面などから「cyan」を排除すると、「melatonin」の分泌が促進されて人間は眠くなり、逆に「cyan」を強くすると、夜間勤務に耐えられるほど目が冴えてギンギラギンとなる。
Lucas教授らは、子どものスマートフォンなどに、この技術を利用すると、夜、すぐに眠くなって睡眠不足の心配も解消されるのではと、期待している。
なお、研究結果の詳細は、医学雑誌「Sleep」に発表された。
(写真は添付のBBC Newsから引用)