ゲームがe-Sportsだって?:WHOは「ゲーム中毒」を精神病と認定! (BBC-Health, June 21, 2018)
何にせよ、度が過ぎると碌(ろく)なことはない。体を壊し、身を滅ぼす。
凝りすぎて、そこから抜け出られなくなるほど、はまり込んで夢中になる。あるいは、そのものがないと平静を保てなくなる状態は「addiction (中毒、依存症)」。
ギャンブル中毒、麻薬中毒、アルコール中毒、ニコチン (たばこ) 中毒などは、典型的かつ人騒がせな中毒の例だ。
さて、この数十年、パソコン、スマホ、ゲーム機などの普及に伴って、新たに出現した言葉は「Internet addiction (ネット中毒[依存症])、「gaming addiction (ゲーム中毒[依存症])」だ。とにかく、ゲームが好きで、3度の飯よりも好きだと言う人も少なくない。さらに、そのゲーム好きの心を、火に油を注ぐのかのように煽(あお)り立てるのが、「e-Sports」ブーム。これでは、子どもがゲームの「底なし沼」に落ち込むのも無理がない。
WHO (世界保健機関)は、「国際疾病分類マニュアル改訂11版 (ICD 11)」で、「gaming addiction」を「gaming disorder (ゲーム障害)」と認定し、「mental health disorder(精神障害)」の分類に組み入れた。
その病気の定義は
・A pattern of persistent gaming behaviour so severe it 'takes precedence over other life interest'.
[ 他のものには興味を示さず、ひたすらゲームに没頭する行動パターン]
ところが、このWHOの発表に対してBath Spa大学の Dr Peter Etchellsらは猛反発。WHOは「病気でもないのに、病気としている」と主張する。スマートフォン、タブレット端末を見過ぎたからと言って、子どもの健康に大して影響を与えるわけでもないし、むしろ、子どもには「ある程度 (some)」ゲームをやらせた方が良い、とまで言い切る。
しかし、問題が、その「ある程度 (some)」にあることは間違いない。ゲームの時間が長くなると、睡眠時間が短くなり、肥満につながることは立証済みだ。
なお、以下は「The Royal College of Paediatrics and Child Health」の Dr Max Davieのアドバイス。
・夜になったら、寝室にはスマートフォンやタブレットの類(たぐい)を一切持ち込まない、もちろん、子どもにも持ち込ませないこと。
(写真は添付のBBC Newsから引用)