ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

セクハラ「Me Too(私もよ!)」:英・豪ともに国を挙げて調査開始! (BBC-News, June 20, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/FDEA/production/_102120056_b2f7b54b-7ed5-4d76-80fb-55eeecb8edf7.jpg

  「harassment (ハラスメント)」の「harass」には「謂われ」がある。
 「ホレッ!」と犬をけしかける。これをかってドイツ語では「hare!」と言った。それがフランス語で「harer (犬をけしかける:set a dog on)」の動詞として使われ、英語の「harass(ネチネチした嫌がらせで相手を悩ます)」の動詞あるいは古くは名詞の由来となった。

 「sexual harassment」は「性的嫌がらせ」と訳されることもあるが、公文書などでも「セクシャル・ハラスメント」あるいはその省略形の「セクハラ」が使用されることが多い。日本では、「改正男女雇用機会均等法」が 2007年4月1日に施行され、企業、法人、大学などの事業主に対して「セクハラ防止対策」が義務づけられた。しかし、その後10年が経過し、人々の関心は「セクハラ」から遠ざかっていた。

 それが突然「The New York Times [April 1, 2017]」に発表されたハリウッドのボス「ハーヴェイ・ワインシュタイン(Harvey Weinstein)」の記事で、「Me Too」の声が一挙に高まった。その後、ボスは「sexual harassment (セクシャル・ハラスメント)」、「sexual assault (性的暴行」の疑いで逮捕。ただし、本人は、ほとんどの犯罪者と同様、罪を認めず、頑なに否定し続ける。

 権力と人事権を振りかざし、「思い込みが激しい、我がまま勝手な男の、恥知らずなふるまい」に対して、これまで、仕事を続けたい一心で、「我慢に我慢」を重ねて来た女性たちが「NO!」を突きつけ、告発に乗り出したのた。

 隠れていた、あるいは隠されていた「sexual harassment (セクシャル・ハラスメント)」の実態は、オーストラリアでも「ご多分に漏れず(among good company)」の状態だった。
「The Australian Human Right Commission (オーストラリア人権委員会AHRC)」の、15歳以上を対象にした調査によると、職場でセクシャル・ハラスメントを受けたことのある人は20%以上。
 もちろん、オーストラリアでも「ハラスメント防止対策法」が存在し、どの職場でも「ハラスメント防止対策ガイドライン」の設定が義務づけられているはずだ。それなのに、セクシャル・ハラスメントが蔓延している事実は、法的な拘束力が機能していないことを意味する。

"Under Australian law, sexual harassment is defined as any unwelcome sexual advance of conduct of a sexual nature where someone feels offended, humiliated or intimidated."

[ オーストラリアの法律によると、セクシャル・ハラスメントとは、『相手に嫌悪感を与える、いかなる性的誘惑あるいは性的な言動』と定義され、相手が不快、屈辱、恐怖を感じるならば、その言動はハラスメントに認定される。]

 オーストラリア政府は、「Me Too」運動に押されて、ついに、その重い腰をあげた。職場のセクシャル・ハラスメントに関する実態調査を全国的規模で実施すると発表したのだ。
 なお、イギリスでは、今年初め、すでに「議会特別委員会」が主導し、セクシャル・ハラスメントの調査を開始している。

 ただし、これは個人の意見だが、各国の政府が、どんなに優れた「法律」を制定し、かつ国中の職場に、どんなに優れた「ハラスメント防止マニュアル」を作成させても、権力者が「トップダウン」と称して、誰憚(はばか)ることなく「権力を行使できる組織」では、「弱い立場の人」を公正に守ることは不可能。
 
 それは、この 5月に起きた「日大アメフト部監督の傲慢な事件」で明らかなことだ。 ヒトラーを嫌い、どこかの国の独裁者あるいは独裁的なボス (官僚はリーダーとも言う) を嫌いだと言いつつも、官庁、法人、企業そして大学までもが「トップダウン」方式に移行し、組織のボスが全権を握る風潮がまかりとおる。
 すると、権力者あるいはその取り巻きに都合の良いことだけが優先され、都合の悪いことはウヤムヤ、もしくは事実の記録や証拠が隠蔽されることは、これまでも数多く報道されたとおりだ。

 なぜ、古代ローマは独裁者 (dictator) を嫌い、「元老院 (senatus)」体制を命がけで守ろうとしたのか。なぜ、弘法大師 空海は「上から下を支配する構造宇宙」を嫌い、その思いを「胎藏マンダラ」で表現しようとしたのか。せめて心ある人には、今一度考えてもらいたい。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com