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英国版 暮らしの手帖の「Which?」:「耐水性日焼け止め」効果に疑問 (BBC-Business, May 24, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/17392/production/_101722159_gettyimages-821498132.jpg

 「暮らしの手帖」は「文化の気品 (sophistication)」が感じられる雑誌。かって、その雑誌が取り上げた商品テストは、様々な批判にも曝されたが、消費者にとっては大いに役立った。
 イギリスでも消費者団体の雑誌「Which?」が、商品の性能確認試験に大活躍だ。その1つが「耐水性日焼け止め(water resistant sunscreen)」。

 紫外線を過剰に浴びると、皮膚ガンの発症リスクが高まる。このため、日差しの強い夏は、「日焼け止め」が有効だ。その紫外線の防止効果は「Sun Protetion Factor (日焼け防止指数 SPF)」で示される。
 しかし、SPF30商品は、『素肌に直撃する紫外線を 96%カット』とするとメーカー側が主張しても、それは本当にそうなのか。

 「Which?」は、国際的なブランド2銘柄の「耐水性日焼け止め」を、40分間水道水に浸けた後、その SPF値を測定した。すると 1社の商品は 59%も性能が落ちていた。(他社の商品は 34%減。)
 さらに、海水、塩素処理水、流れの速い流水中でも同様の試験を実施したところ、その性能はさらに悪化した。

 「日焼け止め」の効果は、時間の経過とともに低下するが、その他にも水に濡れたり、に日射熱や日光、あるいは肌をタオルで拭いたり、擦っても、その効果は違ってくる。

 「Which?」は、イギリス政府にもっと厳しい「日焼け止め」に関する規定」を設置するようにと訴える。商品のラベルに記載されたSDF値は、本来、USやAustraliaのように、水に浸かった後の保障数値であるべきだとするのが、その趣旨だ。

 なお、イギリスの現行のルールでは、「耐水性日焼け止め」を20分間水に浸けた後、商品記載の SDF値が半減しても、メーカーには「耐水性日焼け止め」として認可しているという。

 もちろん、これに対して「The Cosmetic, Toilery and Perfumery Association (CTPA) 」は猛反発。「Which?」の調査を「alarmist (人騒がせ)」と決めつけ、その調査には「flawed (不備な点」があると主張し、巻き返しに懸命だ。

 なお、「Cancer Research UK」によると、商品に記載された SDF効果を期待するためには、肌にたっぷりと塗って、

・Reapply creams regularly.
・Cool off in the shade rather than rely on sunscreen alone.
・Protect skin with a T-shirt and a hat.

・一定の時間を置いて、繰り返し、クリームを塗ること
・「日焼け止め」だけに頼らず、日陰に身を置くこと
・Tシャツと帽子で肌を守ること

結論:メーカーの記載した「耐水性日焼け止めの SDF値」に、過信は禁物。

              (写真は添付のBBC Newsから引用)

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