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子どもの白血病を招いたのは:清潔、潔癖、完璧! (BBC-Health, May 21, 2018)

 https://ichef.bbci.co.uk/news/904/cpsprodpb/80D9/production/_101658923_f0173874-destruction_of_leukaemia_blood_cell_illustration-spl.jpg

 血液のガンとして知られる「Acute Lymphoblastic Leukaemia (急性リンパ芽球性白血病ALL)は、2,000人に 1人の割合で子どもが発症する病気だ。出生数が100万人弱 (日本) とすれば、日本でも毎年、約500人の子どもが、新たに、この病気に罹患していることになる。
 しかも、先進国の富裕層社会の子どもに、この病気が多いという。一体、その原因はどこにあるのか。送電線が怪しい。いや電磁波だ、あるいは何らかの化学物質だなどなど、これまで、色々な可能性が取りざたされて来た。

 しかし、医学雑誌「Naute Review Cancer」に発表された「The institute of Cancer Research (英ガン研究所)」のMel Greaves教授らの研究結果には驚く。
 Greaves教授らの研究グループは、30年間にわたって、この白血病に関する医学的なデータを積み重ね、ついに 1つの「unified theory (統一理論)」にたどり着いた。
 結論から言えば、赤ちゃんのときの「過剰な清潔状態」が原因。
 
 そのGreave教授の統一理論によると、子どもの白血病 ALLは、次の3ステージを経て発症する。

・The first is a seemingly unstopped genetic mutation that happens inside the womb.
・Then a lack of exposure to microbes in the first year of life fails to teach the immune system to deal with thread correctly.
・This set the stage for an infection to come along in childhood, cause an immune malfunction and leukaemia.

1.始めに、母親の胎内で、留まることを知らないような遺伝子異常が発生する。
2.次に、その赤ちゃんが生後1年以内に、微生物に曝される機会を失うと、赤ちゃんの免疫システムは病原菌に対する正しい対処の仕方を学習できなくなってしまう。
3.子どものときに、このように感染症に罹りやすい状態になると、免疫機能不全を起こし、白血症に罹患する。

 Greaves教授のアドバイスは、赤ちゃん(が他の子どもから移されて罹る軽い感冒など)の「些細な感染症 (trivial infections)」には、それほど神経質になる必要ななし。むしろ、積極的に、他の子どもたちと接触させる方が、赤ちゃんの免疫システムにスイッチが入るので好ましい。また、乳酸菌ドリンクの善玉菌も効果があるのでは、と見る。

 とにかく、白血病は恐ろしく、これまでその防止策は皆無だった。Greaves教授らの研究は、白血病の予防対策に1つの手がかりを与えるものとして、注目されている。
                     (写真は添付のBBC Newsから引用)

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