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カビの悪玉真菌が人類を攻撃:打つ手なし! (BBC-Health, May 18, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/F6A5/production/_101614136_f0161375-candida_auris_fungi_illustration-spl.jpg

 カビ (fungi) の仲間の真菌は、人類にとって味方(善玉)でもあり、敵(悪玉)でもある。
 パンや酒づくりに必要な酵母 (yeast) が善玉の真菌なら、水虫の原因となる白癬菌(trichophyton rubrum [トリコフィトン・ルブルム]) や、真菌感染症を引き起こす「Candida auris (カンジダ・アウリス)」などは、さしずめ、悪玉真菌の代表格だ。

 とくに、抗真菌薬 (antifungal drugs) に耐性を獲得した「Candida auris」が、世界中の病院で「侵襲性真菌感染症 (invasive fungal infections)」を引き起こし、猛威を振るっている。

 ところで、カビの仲間は大気中に幾らでも漂っている。ご飯やパンをテーブルに置き忘れたままにしておくと、直ぐにカビが生えることは、誰でも知っているとおり。そのカビの仲間を、人は常に胸一杯に吸い込んでいる。しかし、普通の人は、免疫システムがしっかり働いているため、それで病気になることは、ほとんどない。
 
 問題は免疫力が衰えている「集中治療 (intensive-care)」、「transplant (移植手術)」の患者にガン患者だ。加えて、体の抵抗力が低下したHIV感染者、高齢者や入院患者も、真菌感染症の危険に曝されている。
 なんと、死亡率が 50%以上になる真菌感染症の存在も知られている。とにかく抗真菌薬が効かないのだ。医療関係者は、新たな治療法を模索して、四苦八苦している。このままでは、世界中の病院が、カビの仲間によって壊滅的な打撃を与えられかねない。

 しかし、どうして、カビの仲間が、これほどまでに抗真菌薬に対して耐性を持つようになったのか。
 意外なことに、London大学「Imperial College of London」の Matthew Fisher教授は、その原因が農業にあるとみる。

 小麦、イネ、リンゴ、イチゴをはじめ、ほとんどの作物にはカビ病が発生する。このため、農家は大量の農薬「殺菌剤」を、年間を通じて繰り返し散布する。その農場に撒かれる殺菌剤は、病院で使用されている抗真菌薬と本質的に同じ。その結果、真菌に変異が起こり、耐性ができているのだという。

 もう、人類には、真菌の除染 (decontamination) に有効な手立ては残っていない。これまで、あまりにも、真菌の絶滅にこだわり過ぎたのだ。
                     (写真は添付のBBC Newsから引用)

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