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死なずに済むのに抗生物質のアレルギー反応で死亡:怖い外科手術! (BBC-Health, May 14, 2018)

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 外科手術では、傷からの細菌感染を防ぐため、「penicillin (ペニシリン)」やグリコペプタイド系「teicoplanin (テイコプラニン)」などの抗生物質 (antibiotics)が患者に注射される。しかし、いずれの抗生物質も「心拍停止(cardiac arrest)」などの激しいアレルギー反応 (allergic reactions)を引き起こし、死に至ることもある。いわゆる「Anaphylaxis (アナフラキシー)」と呼ばれる全身性のアレルギー反応だ。

 この「生死をさまようほとの危険なアレルギー反応 (life-threatening reactions)」は、イギリスのNHSの病院だけで年間約800件も確認され、毎年10人ほどが死亡している。
 これまで、医療関係者の間では、手術中のアナフラキシーは、麻酔医が注射する「muscle relaxants (筋弛緩薬)」に主たる原因があると考えられてきたという。

 ところが、「The Royal College of Anaesthetists (王立麻酔医医科大学)」のTin Cook教授らの研究グループが調査したところによると、手術室 (operating theatres)の患者のアナフラキシーの約50%は「抗生物質 (antibiotics)」に原因があることが判明した。

 この医療死亡事故では、手術前に適切なアレルギー検査が実施されていれば、防げたものも少なくないという。Cook教授らは、患者の死亡リスクを下げるために、外科手術関係者が注意すべき点として、次の3点を挙げる。

1.抗生物質は、患者が目を開けている間に注射し、アレルギー反応が起こるか、よく観察すること。
2.患者のアレルギー歴を詳細に記録しておくこと。
3.抗生物質、麻酔薬の注射を担当する麻酔チーム (anaesthetic teams)は、アナフラキシーに対して迅速に対処できるように、十分なトレーニングを積むこと。

 アナフラキシーで重篤な状態に陥っても、「timely detection (タイムリーな症状変化の発見)」、「prompt action (とっさの対応処理」によって、95%以上は救命可能だ。

 しかし、それでも問題が残る。
 アレルギー検査といっても、どこの病院も「allergy clinics (アレルギー・クリニック)」の「waiting-lists (順番待ちリスト)」は、3ヶ月以上先まで埋まっているのだ。

                     (写真は添付のBBC Newsから引用)

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