「cinema (シネマ)」とは British Englishで映画館のこと。BBCの調査によると、この「cinema」が、食中毒を引き起こす「サルモネラ菌 (salmonella)」で汚染され、不衛生な場所になっているという。
さて、BBCの「One's Watchdog programme」は、London Metropolitan大学の協力のもとに、イギリスの大手シネマ・チェーン「Cineworld」、「Odeon」、「Vue」それぞれの系列映画館から10店舗を選択し、そこで販売されている「fizzy drinks (炭酸飲料)」に加えて、「seat fabric (座席シートの布地)」、「cup holder (カップ・ホルダー)」、「ice cubes (アイス・キューブ、角氷)」の細菌検査を実施した。
サルモネラ菌の存在が、健康上、許容される範囲の基準値、すなわち「許容限界(acceptable level)」は、液体 1mL当たり菌 1,000個。
ところが、Odeon系列の映画館で販売されている「fizzy drinks」からは、基準値の1万倍のサルモネラ菌が検出された。
Cineworld系列ならびにVue系列の映画館で販売されている「fizzy drinks」からも、それぞれ基準値の 70倍、100倍のサルモネラ菌が検出され、総じて、検査した映画館の約 1/4に当たる 7ヶ所で、衛生上、とても許容できないレベルのサルモネラ菌汚染炭酸飲料が販売されていたことになる。
さらに「ice cubes (アイス・キューブ」も汚染されていて、検査対象の約 1/3に当たる 9ヶ所の映画館の「ice cubes」から、基準値を越えるサルモネラ菌が検出された。
また、座席シートやカップ・ホルダーからもサルモネラ菌が検出されたが、この細菌汚染については、直接、口に入らないため、健康上のリスクは小さいと考えられると言う。
以上の検査結果に対して、「Cineworld」、「Odeon」各社は「衛生管理は滞(とどこお)りなく実施していると主張しながらも、今後さらに衛生強化に乗り出すとの立場を取る。
しかし、Vue社は、BBCの検査結果を撥ね付けた(rejected)。その理由を一言で言えば、「我が社は、権威ある臨床微生物学者と専門家が、定期的に独自の衛生検査を実施しているため」。
自称、高等生物の人類には、「会っても、会っていない」、「(機密文書が)あっても、ない」、「(相手チームの選手を壊してこい、潰してこいと)言っても、言っていない」、「(セクハラを)しても、していない」、「クロでもシロ」と白を切って、頑なにがんばる卑怯・卑劣きわまりない輩(やから)は、どの国にもいるものだ。
(写真は添付のBBC Newsから引用)