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市場競争に曝されたWalesの大学:学生が集まらない! (BBC-News, May 8, 2018)

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 「田舎 (country)」と「都会 (town)」の違いは、今からおよそ 2,600年前にもあった。その頃の作とされる「The Town Mouse and the Country Mouse  (都会のネズミと田舎のネズミ)」の中で、「Aesop (イソップ)」は、田舎には田舎なりに、良いこともあると告げた。

 しかし、昨今の「いなか」は疲弊している。昭和の初期、日本全国の僻地の集落に至るまで、あれほど力を入れて建築した小学校、中学校も、この数十年の間で、まるで将棋倒しにあったかのように、バタバタと相次いで廃校になった。小さな村や町からは駐在所、郵便局、診療所、ガソリンスタンドまでが消え、鉄道路線廃線となり、山林・田畑は荒れ果てた。
 医療、食料がままならず、子どもの教育に支障があるとあっては、「いなか」に住めなくなったのだ。

 官僚・政治家は、何かと言うと、「市場競争 (marketplace challenge)」を持ち出すが、所詮、「田舎」では「都会」と違って、相撲を取ろうにも「まわし」が見つからないのだ。

 さて、田舎に居を構えたばかりに、不利な立場に置かれているのは Walesの大学とて同じ。この3年間で、8大学中 5大学の入学者数が約 25%も減少した。
 その最大の原因は、England政府の高等教育政策の転換にある。Englandでは2015-2016年度から学生定員枠が撤廃され (removing a cap on student numbers)、各大学は入学させる学生数をそれぞれ独自に決めることができるようになった。
 
 授業料が同じであれば、教育・生活環境、研究設備が優れた Englandの著名な大学に学生が殺到するのは、当然の成り行きとも取れる。

 なお、Walesの大学で唯一、入学者数を29%増と大きく伸ばしたのは、卒業生の「employability (仕事をこなす能力)」の高いことで知られた「Swansea大学」だった。

 大学が「prospectus (入学案内)」や「advertising (宣伝・広告)」などの次元の低い項目だけにこだわっていては、学生が求める「次世代の教育」に応え得るとは到底と思われない。
 真理の探究を目的とした神聖な学問の場で、学生も教師も奮い立って真に迫る教育。それこそが、誰もが望んでいる大学教育ではないだろうか。
 
                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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