ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

湖沼地帯の葦(アシ)と蒲(ガマ):地球温暖化を加速させていた! (BBC-Science & Environment, May 4, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/10973/production/_101155976_img_2003_2.jpg

 ギリシャ神話の「牧神パーン(Pan)」は、葦(アシ)で「Pan-pipe(パーンの笛)」をつくった。また、むかしの人は、葦(アシ)は「悪(あ)し」につながり、縁起がわるいと、おなじ漢字を「ヨシ」とも読んだ。

 そのアシ (reeds) やガマ (cattails) などの「水生植物 (aquatic plants)」は、枯れると湖沼や湿地の底に堆積し、一部はバクテリアによって分解されるが、低温な地域では分解が進まないため、長い年月の間で堆積層の厚みが増して、泥炭層 (peat) を形成することがある。
 かって東北や北海道では、この泥炭を掘り出して乾燥させ、安価な燃料として重宝されたこともあった。

 近年はアシの有する水質の浄化作用が注目され、環境汚染対策としてわざわざアシを植生する事業も実施されている。

 ところが、Cambridge大学の Dr Andrew Tanentzapらの研究グループは、北半球の湖水周辺に生い茂る水生植物、とりわけ「cattails (ガマ)」が、将来、とんでもない悪さをする可能性があることを明らかにした。ガマが水中でバクテリアによって分解されると、針葉樹が水中で朽ちときの 400倍もの CH4を発生させるというのだ。

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/711B/production/_101155982_c0211462-purple_loosestrife_and_cattail_plants-spl.jpg

 北半球に分散する「淡水湖 (freshwater lakes)」は、鳥、魚を始めとする様々な生物の生態系を維持する上で欠かせない役目を担っている。しかし、淡水湖からブクブクとメタン CH4ガスが湧出しているのも事実。CH4は CO2と同様「greenhouse gas(温室効果ガス)だ。しかし、その温室効果の強さは、CO2の 25倍。

 なお、淡水湖から湧出するCH4ガス量は、海から放出されるCH4量に比べて16;1と圧倒的に多い。

 近年、地球温暖化によって、北半球の葦(アシ)原や蒲(ガマ)原は急激に拡大した。Dr Tanentzapらの計算によると、今後50年間で湖沼・湿地帯から湧出するCH4量は、約2倍に膨れ上がるものと予想されるという。
 
 これは有機物 (organic matter) が水中で分解されて、その生成ガスが大気に放出される「feedback loop」に過ぎないが、人類に対する「ガマの逆襲」と言えなくもない。

                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com