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ダンプ約700台分の宇宙ゴミ:「一網打尽」作戦が始まった! (BBC-Science & Environment, April 2, 2018)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/1777A/production/_100622169_1.jpg

 大型ロケットが開発されると、各国は競うようにドンドン人工衛星 (satellites) を打ち上げてきた。しかし、人工衛星の寿命は短い。地球の上空には、今や、7,500トンを越える「宇宙ゴミ (space junk)」が高速で周回するようになった。これは、大型ダンプで約 700台分の産業廃棄物を宇宙に捨てたことに相当する。

 ゴミの中味は、古いロケット本体、故障して機能しなくなった人工衛星、ネジ類やペイントの薄片などなど、とその大きさも種類も色々だ。「宇宙は広い」と言って、のんびり構えているわけには行かなくなった。これらのゴミが増え続け、現在活動中の数々の人工衛星に衝突するリスクも増大したためだ。

 そこで、Surrey (サリー) 大学「Space Centre」Guglielmo Aglietti教授らの研究グループは、宇宙ゴミを網で回収するシステム「RemoveDevris」を開発した。
 そして、その性能をテストするため、4月2日 (月)、このシステムを搭載した「SpaceX Falcon 9」がFloridaから打ち上げられた。RemoveDevrisは宇宙に放たれた後、「International Space Station (国際宇宙ステーション)」に向かう。到着は 4月4日 (水)の予定。

 RemoveDevrisは一旦、ステーション内に格納されるが、数週間後にステーションのロボットアームで宇宙に放たれて、宇宙ゴミの回収実験に取り掛かる。
 このRemoveDevrisには 2ヶの小型人工衛星「Cubsat (キューブサト)」が収納されている。その1つには「laser ranging (レーザー測距)」とカメラが取り付けられていて、役目は、宇宙ゴミの姿を捉え、正確な射程距離を確定すること。他の 1つの Cusatからは、網を噴出して、ゴミを捕まえる。場合によっては、とどめの「harpoon (銛)」を打ち込む。

 この宇宙ゴミ回収法の最大の特徴は、コストを安価に抑えることができる点にある。今回のプロジェクト経費は €15m (約20億円)。それに、たとえゴミが高速で回転していても、簡単に回収できる。

 網で捉えられ、銛を打ち込まれた宇宙ゴミは、質量と空気抵抗力が増すため、早期に大気圏に突入して燃え尽き、消滅すると期待されている。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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