やっぱり、あの「Uber (ウーバー)」が死亡事故を起こした。この 3月18日の日曜日の夜のことだ。
Ms Elaine Herzberg (49歳)が、米南部の Arizona州の都市 Tempe (テンピ)で、道路を渡ろうとして、Uber の無人自動運転車にはねられた。すぐに近くの病院に搬送されたが、残念ながら死亡した。
USの「National Highway Traffic Safety Administration (運輸省道路交通安全局NHTSA)」と「National Transportation Safety Board (国家運輸安全委員会NTSB)」は、この死亡事故の調査のため、専門家チームをTempeに派遣した。
そもそも、ウーバー社は、2016年 Pittsburgh を皮切りに無人自動運転車を公道に走らせたものの、Californiaでは当局の警告を無視して、無理やり公道走行試験を強行し続け、Arizonaの公道では2017年3月24日、無人自動運転車「Volvo SUS」が衝突事故を起こしている。
それから、まだ1年も経たないうちに、死亡事故を起こしたのだ。Uberは当分、公道走行試験を見合わせると言う。
これに対して、オバマ政権下で「Secretary of Transportation (運輸省長官)」を勤めたMr Anthony Foxx (アンソニー・フォックス)は次のように述べる。
"Wake up call to the entire [autonomous vehicle] industry and government to put a high priority on safety."
[ (今回の死亡事故は) 安全を最優先すべしとの、自動車(無人自動運転車)業界ならびに政府全体に対する警鐘だ。]
US運輸省 (The Department of Transportation)によると、2016年の交通事故死亡者数は37,000人以上。そのうちの約6,000人は、歩行者だ。
さて、日本でも無人自動運転車の公道走行試験が始まった。それは未来の交通システムと、もてはやされているが、間違ってはいけない。市場獲得競争で先を急ぐ余り、USのように「安全第一」をないがしろにされては大変困る。このままでは、今後も数多くの人が犠牲になりかねない。
(写真は添付のBBC Newsから引用)