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スーパーバグMRSAの殺し屋は:土の中に潜んでいた!

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/8FA1/production/_99996763_c0381181-soil_bacteria_sem-spl.jpg

 世の中には、しぶとくて、まともな治療ではすぐに死滅させることができない病原菌がたくさんある。MRSAなどの「gram-positive bacteria (グラム陽性菌)」や、皮膚感染症 (skin infections)、肺炎 (pneumonia)、血液感染症 (blood infections)、尿管感染症 (urinary tract infections) などを引き起こす「gram-negative bacteria (グラム陰性菌)」だ。

 抗生物質 (antibiotics) が効かない「drug-resistant diseases (薬物耐性疾患)」で死亡する患者は世界で年間約 700,000人。このため、新薬の開発が急務 (pressing need) とされている。

Rockefeller大学の Dr Sea Bradyらの研究チームは、土壌の中に「一条の光」を見つけた。
 土壌には数百万の微生物が生息し、新たな抗生物質や「therapeutic compounds (合剤)」の発見される可能性が高いという。Dr Bradyらは、US各地から土壌サンプルを採取し、その中に潜む微生物を「DNA塩基配列解析」によって調べ続けて、ついに新たな抗生物質「malacidins (マラシディン)」の検出に成功した。

 これを「MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)」に冒されたマウスに投与したところ、皮膚の創傷感染疾患が完治したという。
 次の研究では、この動物実験の結果をもとに、抗生物質にさらに改良を加え、臨床実験で人体に対する「マラシディン (malacidins)」の薬効を確認する予定。

 ただし、新種の抗生物質が発見されたとしても、それが医療現場 (clinics) で治療に使われるようになるには「a long, arduous road (長く険しい道のり)」をたどる必要があるとのこと。

 MRSA抗生物質の効かない病気に苦しむ患者は、まだまだ何年も待たされそうだ。

       (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com