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ロンドンの地下鉄:毎日乗ると、難聴のリスクあり! (BBC-News, January 29, 2018)

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 ロンドンの「Big Ben」、「Double-deck buses (2階建てバス)」は大きくて立派だ。しかし、地下鉄は、イギリス人も「tube」と呼ぶくらいその幅が狭い。なお悪いことに、駅によっては、地上に通じる階段が急勾配で狭い。さらに不平を連ねると、「Transport for London (ロンドン交通局 TfL)」が無料で配布している「Tube map (地下鉄路線図)」は、虫めがねがないととても読めない位の極小の活字で印刷されている。

 さて、「BBC One」のスタッフが TfL の全地下鉄路線に試乗し、その悪評高い車内騒音について調査した。
 その結果、平均して最も騒音がひどかったのは「Victoria Line (ビクトリア線)」。その音のすごさは、「being at a rock concert (ロックコンサートに居るようなもの)」。また、「Northern Line」、「Jubilee Line」も、それが作業現場なら「hearing protection (防音用耳当て)」が必要なほど煩(うるさ)かった。

 しかし、最悪だったのは「Liverpool Street」駅と「Bethnal Green」駅の区間。騒音計は 109dBを記録した。これは「ヘリコプターが離陸するときの騒音」よりも大きい数値。
 データ解析を担当した「UCL Ear Institute (UCL聴覚研究所)」の Dr Joe Solliniは次のように語る。

"It is concerning as any sounds in workplaces at or above 85 decibels would require hearing protection."
"If someone was on a noisy Tube line every day for long journeys, it is perfectly possible this could increase the risk of hearing loss and potentially tinnitus."
"Hearing loss accumulates over our lifetime."

[ これは由々しき事態。作業現場で85dBを越える騒音があれば、防音用の耳当てが必要になるからだ。]
[ 騒音の激しい地下鉄に毎日乗車して、長距離移動するようであれば、ほぼ確実に難聴のリスクが高まり、耳鳴りを起こすこともあり得る。]
[ 難聴は生涯にわたって徐々に悪化するのだ。]

 ロンドンの地下鉄を毎日の通勤に利用している Ms Rberta Lenartは、車内では常に「ear plugs (耳栓)」を付けるという。

"It is deafening noise."
[それは耳をつんざくような音なのよ。]

 ところがロンドン交通局 TfL の Mr Nigel Holnessは、次のように釈明 (言い訳)する。

"While customers travelling on our network can experience noise, higher volumes tend to be for short period of time and Health & Safety Executive guidance on noise suggests it is highly unlikely to cause any long-term damage to customers' hearing."

[ 小社の地下鉄路線をご利用戴いたお客さんが、たとえ騒音に遭われたとしても、多少音が大きく感じられるのは、わずかの時間だけでございます。英国安全衛生庁の騒音規制基準に照らし合わせても、乗客に長期にわたる騒音障害が起こることなど全くありえないことであります。]
                   

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